リメイク第一章 異世界のエピローグ
僕たちは中央に到着し、その後は案の定僕たちは一躍時の人となった。
しばらくしてこの騒ぎも落ち着き、グレイシアは学校に通い始めた。アレックスさんの思惑通り娘のエルメスって子とも仲良くやれてるらしい。噂によるとおませでお節介なエルメスと素っ頓狂なグレイシアはいい感じで凸凹コンビしてるとかなんとか。
そして僕も今は仕事を始めた、家電修理とかを専門に行ってる。その中でたまに中央の大学の研究にも携わってる、そこで魔法の実験とか色んな事をやってる。一応は僕が何故この世界に来た原因を知りたいし。
それでフォックスは、基本家で番犬と言うか番狐をしてる。たまに僕の研究に付いてくるくらいだね。
それ以外だとスチュワートさんは相変わらず一人小さな工場の工場長をやってるし、あのワンコ、ニャンタ、ポンサン、通称犬猫狸トリオはあの戦いの功績で罪は帳消し。それぞれ王国軍に入った。あ、ニャンタだけは警察へと進路を変えた。なんでも軍は疲れるからだそうだ、警察はサボれるから良いらしい。そんな彼の上司として、サムさんがいる。
そんな彼ら以外にもここで生活していくうちに色んな知り合いが増えた。例えばグレイシアのクラスメイトにはスポーツ大好きなアンリエッタとか、僕の店のお向かいの時計屋さん、他にも色々だ。
そうそう、僕の提案した苗字と名前関する案は、かなりの速さで採決されて、その後各家庭が苗字を申請したんだけど、スチュワートさんがヘリオトロープって花の名前を苗字にしたからそれを真似してか、結構な人が花の名前を苗字にするようになった。
名前に関しては自由制でこれから産まれる子は親が、既に名前のある人は変更を申請すれば良いらしい。お陰で役所は連日大混雑だ、数ヶ月はアレックスさんも疲労で倒れそうになってた。
そしてそれも落ち着いた頃。
「おう、やっぱりここか」
僕は今、旧二大国調印式会場、現在のエイド・アダムス大霊園に来ている、ビーンさんの墓参りだ。月一の頻度で僕はここに来る、そこへスチュワートさんがやってきた。
「スチュワートさん、どうしたんです?」
「エイド解放軍の話だ、アシュリーの話だとエイド最後のコロニーを発見したらしい。見つけたのはポップスの部隊で大きな混乱も無かったっつー話だ。やっとこせエイド再興の一歩が始まったってとこだな」
エイドも今着実に再興に向かっている。ハミルの村、そこを拠点にアシュリーさんがエイド解放軍ってのを組織して散り散りになったエイドを元の姿に戻そうと奮闘してる。
「ハミルさん、自分の持ってた財宝をアダムスに売って解放軍の資金にしてるって聞きました。あの人も変わりましたね」
「だな、あいつ馬鹿正直な奴だからな、自分がしてる事がいい事だってのが相当心地いいらしい。逆にたまに心配になるぜ」
「ま、そこはアシュリーさんが面倒見ますよ」
「それもそうか・・・あ、そうだレイ。お前たまにバケモノの討伐にも行くだろ?んであの拳銃壊れたって聞いたんだが」
スチュワートさんの言う通り、未だバケモノの脅威は健在、僕は副業でバケモノの討伐にも向かう。けどこの間このガスガンが壊れちゃったんだ。流石に火を噴いたりとか電気を流したりしてたから強度が落ちちゃったんだろうね。
「はい、この間ボカンとやっちゃいました。今度直そうとは思ってるんですけど、中々やる時間が無くて」
「それなんだけどな?アダムス王室御用達の武器職人が是非とも儂に修理させてくれーって言って来てな。でもアレ、この世界にはない軍事技術になり得る物なんだろ?」
「見た目はそうですけど、所詮はおもちゃです。だから危惧してる事は大丈夫だと思うんですけど・・・」
「なら、お願いしてやってもいいか?あいつの腕ならより頑丈に作ってくれるだろうぜ。ってかそれの素材求めてもう偃月鉱山に入り浸ってるぜ?この間ジュネットが邪魔だから何とかしろって文句言って来た」
何してるのあの人・・・あの人はビーンさんの武器とか作った腕は良いんだけど癖がね。
「ま、なら任せますか。あの人言い出したら聞かないですし」
「サンキュー」
僕のこの異世界での生活はこれから始まる、ようやく平和に暮らせるんだ。お父さんとお母さん、多分心配してるよね・・・でも僕はこうして生きてる。出来る事ならここで元気に暮らしてるって事くらいは伝えたいけど、それは無理か。けど、精一杯生きるから、安心して欲しいな。
でも、僕はまだこの時知る由も無かった。僕が今、この平和に到達した事でこの僕の運命が、そして世界の運命が決まっていた事に・・・
異世界の英雄編 完
シークレット
このときの僕は何も知らない・・・
あのひ、僕は伝えたかった。
いつまでもつづくこの平和はずっと・・・
けせないと思ってた。
かんがえが甘かった・・・
あいすべき者は去ってしまった。
のんびりやのあの子は裏切り・・・
あては無くなった。
きをつけろ・・・
言葉に惑わされるな、伝えたい意志はここにある。
この僕の言葉は嘘か?真実か?この世界の意志はどこにある?
あのひの僕に伝えよう。
うたを歌え、歌は意志になる。
ろくでなしの僕の、君に伝えられる唯一の言葉を、君に。




