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仲人編7

日付を跨いで私もそろそろ寝ようかなと思っていたところでそれは来た。

って、秋風(凪)がみこたん(姫)宛にコメントを書いたってだけなんだけどね。


「よしよし。凪も遂に覚悟を決めたみたいね」


これは今夜はいい夢が見られそうだわ。

私はほくほく顔でベッドに潜り込んだ。


翌朝は土曜日で学校は休日。

ぱっちり目が覚めた私は朝ごはんを食べつつ今日の予定を考える。

元々特に何も予定はなかったんだけど、そうだ。姫の激励に行こうかな。

凪の方は心配するだけ無駄って気がするし。

そうと決まれば早速姫に連絡してっと。


『おはよう姫。今週頑張っていたのはもう終わったかな?』

『おはようございます。終わった、と言って良いのでしょうか。ひと段落はつきましたけど』

『ふむむ、決戦はまだこれからってことだね!』

『決戦って』

『まぁまぁ。じゃあもし今日暇なら壮行会?激励会?まあとにかくお菓子パーティーをしようと思うんだけどどう?』

『お菓子パーティー。良いですね。私も色々あってひとりでいるとそわそわしてたんです』

『じゃあ私はお菓子を色々買っていくから姫は飲み物よろしくね』


朝食を終えた私は頃合いを見てスーパーへと買い物に行った。

さて何を買っていこうかな。ぽっちーは必須でしょ?あとポテチョとラッコのマーチと。

あ、そうだ。

姫ってあれでいて鮭とばとか「お酒の肴か」って言いたくなるのも意外と好きなのよね~。

将来は酒豪になってたりして。


「えっと、鮭とばはどこかしら」


ああいうのってお菓子コーナーからちょっと離れてるから、って。

あの後ろ姿は凪じゃない。

何してるの、なんて聞かなくても分かっていたけどね。

なにせ真剣な顔してみてたのが煮干しコーナーなんだから。

凪は私と少しだけ雑談をした後、一番お高い『猫まっしぐら』という煮干しを買っていった。

……キャットフードじゃないんだから、そのネーミングはどうなのかしら。

まあ今回に関して言えばこれ以上ないネーミングだけどさ。

ん~そうね。

念のため私も煮干し買っておこうかな。

そうして無事に買い物を終えた私は煮干しを家に置いてから姫の家に向かった。


「あ、やっと来た」

「祥子おっそ~い」

「おまたせ、みんな」

「いらっしゃい、祥子さん」


姫の家に着くと既に今回呼んだみんなは集まっていた。

今日ここにいるのは普段から姫と仲が良い女子2人を加えた私たち4人だ。

この2人は詳しい事情は知らないまでも、ここ最近の姫の変化を目の当たりにしているので、姫に何かが起きている、いやさ春が来ましたか、むしろ春以外に女の子がそんな大変化することってないっしょ!これはお祝いしないと、姫を振る男なんてありえないんだからむしろ居たら潰すわ!!と姫の与り知らぬところで乙女を燃焼させていた。


「それにしてもあの姫が遂にねぇ」

「お眼鏡にかなった男子って誰なのかしら」

「んふふ~」

「ああ!もしかして祥子はもう知ってるの?」

「黙秘よ黙秘。変に周りが引っ掻き回すと上手くいくものもいかなくなるし。

それに私も別に姫自身から何か聞いたわけじゃないしね」

「そっかぁ~」

「??」


私たちの会話に姫だけはよく分かっていない顔だ。

まさか私たち全員が姫に何が起きているかある程度察しているとは思っていないんだろう。

今の姫はそれどころじゃないだろうしね。

そんな姫がおずおずと口を開いた。


「そういえば祥子さんは男子とお付き合いしてるんですよね?」

「まあね。この中だと和美も彼氏いるよね」

「うん。まあわたしの場合は幼稚園の頃からの腐れ縁って感じだけど」

「あら良いじゃない幼馴染」

「ん~悪くはないけどさ。ただあいつバカだからねぇ」

「でも好きなんでしょ?」

「ま、まあね。ってそれで言ったら祥子だって幼馴染居るじゃない。

確か秋元くんだっけ。どうして今の彼と付き合ってるの?」

「まあ顔が良かったから?あ、もちろん性格も良いんだよ」

「でも秋元くんも別に顔は悪くないと思うけど」

「否定はしないけど、あいつは恋人っていうよりも親友枠なのよね」


私たちの会話を聞きつつ姫は考え込んでしまった。


「結局、顔や長年の付き合いは必要なのでしょうか」


それを聞いて今度は私たちが顔を見合わせる。


「無いに越したことはないと思うけど、必須ではないわね」

「うん、そうね」

「極論、盲目の女の子だって恋はするし」

「あ、そうですね」


凪には冗談半分で顔が全てだ、って言ったりもしたけど顔だけで付き合う人を決める女の子って言うほど多くはない。

まあ居ないことはないんだけどね。

逆に周りから見たらジャガイモかゴリラかって思ってしまう男子と付き合う人もいるし、その人たちはちゃんと幸せそうだ。


「だから別にね。顔が好みだからとか、何でも知ってるからとか、そんなこと無くても良いんじゃない?

きっと大切なことはもっと別のところにあると思うの。

『心の奇麗な人がいい』

なんていう人も居るしね」

「あっ、そうですね。私もそう思います」


そう答えた姫はちょっとすっきりした顔をしていた。

ちなみにそれ言ったのって凪なんだけど、やっぱり気が合うんじゃない?

まだ教えてあげないけど。



キリよく全部7話で終わらせようと思ったのですが終わらなかった。

やはり女子トークは長いというのは定説なのか……

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