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口付け

お読みいただきありがとうございます。


殿下と交代したグラント様に小声で話しかけて


「グラント様。さっきはゴメンなさい。いつも私ばかりドキドキさせられるので、ちょっと意地悪したくなっちゃたんです」


『おょ?』グラント様暑いのか少し赤い気がする。


「貴女と言う人は…そんな可愛い事言われたら、自制が効かない!抱きしめるだけで止めれるか分からない。次は口付けしますよ!」


赤面し俯く。可愛いって何処が?


「ゔゔーん!」咳払いがした方を見るとアーサー殿下が凄い顔でグラント様を睨んでいます。必死で平然を装って誤魔化します。


グラント様の眉間の皺もなくなり楽しそうだ。一応機嫌取りは出来たようだ。やれやれ…

殿下とグラント様と踊ったけど、リードには性格が出るみたい。殿下は優雅だけど少し強引な感じで、グラント様は私の動きに合わせくれる。

私が上手くなってちゃんと組んで踊ったら、また違う印象になるかなぁ⁈


5刻の鐘がなりお茶をいただき休憩します。

グラント様はお仕事で退室され殿下と2人です。


殿下からリックさんの事を謝罪されたが、私の配慮も無かったからリックさんを責めないと欲しいと願った。しかし


「多恵殿のお気持ちは分かったが、騎士としては許されない。1週間の謹慎と貴女の護衛から外した」


こうなるのは分かっていたけど消化しきれない。

複雑な気持ちで俯いていたら


「多恵殿。貴族は色々難しいところがある。詳しくは私から話せないが、ケニーとリックが揉めた事が有るのは事実だ。ケニーを擁護するつもりは無いが、ケニーが画策し妹君の犠牲でアルディアが救われているのも事実なのだ。

リックがケニーを憎むのも理解出来るが、彼奴は尊き女神の乙女を守る騎士なのだ。そこにどんな事情も挟んではならん」


「分かりました。でもリックさんにお手紙出す事はお許し下さい」


殿下から了承をもらったので、エレナさんに代筆してもらおう。自己満足なのは分かっているけど、リックさんにお詫びしたい。乙女なんて言われてるけど所詮普通の人間なのだ。皆さんの好意に甘えていてはならない。“郷に入れば郷に従え”だ。

この国の事をもっと知らないと、また浅はかな考えで誰かを傷つけてしまう。


真剣にマナー講習を受けると決意していたら…

いきなり手を取られて驚いて顔を上げると、殿下が私の横に座り手を握っている。

殿下の手は剣を握るからか硬くゴツゴツしているけど、大きくてとても温かい。その温かさに少し癒された気がする。


「多恵殿は優しい。城の者は女神の乙女であるのに、分け隔てなく接してくれ感謝してくれると慕う者が多い。貴女が妃になってくれるのなら、父上の様な王になってもいいと思える様になった。

日に日に貴女への想いが募る。どうすれば貴女の心を得れるだろうか…」


また甘々なセリフを言われて熱くなってきた。

スキンシップも慣れないけど、褒め褒め文化も慣れそうにない。おもわず俯くと大きな手が私の頬を優しく包んで上を向かされた。

口付けしてしまいそうな位近くに殿下の綺麗なお顔がある。殿下凄い色っぽい…よ…


「あっあの!近いですよ!」背けたいけどホールドされて動けない!


『ヤバイ!この感じキスされる!』ぴーんち!

アーサー殿下とKissしてしまうの⁈



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