親愛
無事にエスコート問題は解決するのか⁈
トーイ殿下は気さくな方で会話は楽しい。
この前にいただいたお菓子のお礼を述べると、城下に最近出来た洋菓子店が有るらしく、お忍びで連れて行ってくれる事になりました。
殿下いい人!こちらに来て城の中しか知らないから、城下は是非行きたい。
“く〜”お腹が控えめに鳴った。
殿下は微笑みフィナンシェを私の前に置いて
「多恵殿。遠慮なく召しあがり下さい」
やっとフィナンシェ食べれる!手を伸ばした時…
ケイティさんが急ぎの来客を知らせに来た。
トーイ殿下に伺うとOKをもらえたので入室いただくと、文官さんが陛下が早急に話が有るらしく、直ぐに執務室に来て欲しいと言う
何かイヤな予感しかしない!
トーイ殿下も不思議そうな顔をしている
「私は謝罪も事件の説明も出来たので大丈夫です。陛下の執務室までお送りしましょう」
『私のフィナンシェが…陛下のバカ!』
がっかりしているとトーイ殿下半笑いで私の手を取りエスコートしてくれます。
陛下の執務室に向かう道すがら殿下と会話を楽しむ。トーイ殿下は弟の様に構いたくなるし、冗談気楽に言える貴重な存在だ。
「あー着いてしまいましたね…次は城下の散策で」
殿下は爽やかに去っていかれました。
陛下の執務室に着き入室許可を得て入室します。
陛下に席を勧められて着席すると…
『えっ!フィナンシェがある!なんで⁈』
私がフィナンシェをガン見していると、文官さんがトーイ殿下からフィナンシェを用意するに言われて用意してくれたそうです。
フィナンシェ食べたかったのを殿下にもろばれでした。トーイ殿下いい人!タイミングをみて食べよう!
「多恵殿。急にすまぬ。実はイザークから舞踏会のエスコートはアーサーで決まったと聞いておったのだが、先程妖精王から多恵殿のエスコートを務めると書簡があった。
妖精王は儂より高き御仁ゆえ断る事が出来ぬ。しかし多恵殿の意思を聞きたく呼んだ次第だ。
如何致す⁈儂はアーサーが務めると聞いて喜んでるおったので残念でならん」
陛下が呼んだ理由はエスコートの件だったんだ。
フィラありがとう!直ぐ出してくれたんだ
「お受けいたします。妖精王には事件の際に助けていだだき、傷も癒やしていただいた御恩もありますから」
「あい分かった。妖精王に返事をしておこう。しかしエスコートを受けると、行く行くは妖精王の伴侶と見られるがよいのか⁈」
「もうすでに妖精王が色んな所で番発言されているので、驚く話ではないと思います。
それに実際伴侶になるかは話が別ですから!
しかしアーサー殿下にお誘いいただいたのに、申し訳なく思っています」
「ならばラストダンスをアーサーに任せられんか⁈」
『何!“ラストダンス”って怖いネーミング!また意味あるの?』簡単に返事しない方がよさそうだ。
「陛下…すみません。まだアルディアのしきたりやルールとか知っていないので、舞踏会のラストダンスに意味があるのでしたら教えてください」
説明プリーズ!
「ラストダンスは本来身内の年長者が担う。祖父や父、叔父が多い。しかし親愛を表すもので近年では従妹や学友など様々だ。エスコートに比べ軽い関係性を意味するので気負う事はないぞ」
「…少し考えさせてください」
サリナさんとケイティさんに相談して決めよう。さっきのエスコート事件で懲りた。
今度こそ待望のフィナンシェをいただきながら陛下の雑談に付き合い、6刻の鐘の音を聞いて陛下の執務室を後にしました。
今日は精神的にすごく疲れた。『早く部屋に戻って湯浴みをして眠りたい!』そんなことを考えながら廊下を歩いていると、正面からすごい勢いでアーサー殿下が走ってくる。『こっわ!』思わず首を左右に振り隠れる場所を探すが無い。仕方なく今日の当番騎士二人の後ろに隠れる。
「多恵殿!」隠れきれず直ぐに発見される。そして殿下に手を引かれ騎士さんの後ろから引っ張り出されて、いきなり抱きしめられた
「殿下!お止め下さい!」騎士さんが殿下をはがそうとしてくれるが、力が強く余計に苦しくなってきた。
「で…んか… ぐる…しぃ…」
「すまぬ!加減できなかった」
やっと解放されて慌ててまた騎士さんの後ろに隠れた。殿下怖い!
「今イザークから舞踏会のエスコートを妖精王が望まれたと聞いたが本当か?」
「はい、殿下…申し訳ありません。せっかくお誘いいただいたのに…。妖精王には事件の時助けていただいた恩がありますから…」
「ならば!ラストダンスを任せてくれぬか⁈」
「ありがとうございます。でも、すみません。今日は疲れているので、お返事は後日でよろしいでしょうか⁈」
殿下は明らかに落胆しています。でもゆっくり考えたい。さっきの安易な返事を激しく後悔しているから
なかなか話が進みません。
文才の無さに今ながら落ち込みます。
文章は下手ですが、気になりましたら
今後もよろしくお願いします




