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様子のおかしいキースです

キース様の真っ直ぐな視線に逃げ場が無くなった。

キース様が距離を詰めてきて、思わず一歩下がろうとした時。キース様に手を取られ


「多恵様。逃げないで下さい」


「でも、キース様今日は少し雰囲気が違うので…」


『怖い…』とは言えなかった


「貴女に知っていて貰いたい事があります」


「なんでしょうか」


「私の妹はチャイラ島の大商人の跡取り息子に気に入られ、言い寄られ縁談を申し込まれました。父上も本人も嫌がり断ると、人を雇い連れ攫われそうになったのです。

幸い我が公爵家の護衛騎士が妹を守り大事にはいたりませんでした。

しかし、妹は心を病み伏せって部屋から出れなくなり癒す為に沢山の時間を有しました」


「そんな事が…今はどうされているのですか?」


「妹の幼馴染が時間かけ心をくばり、次第によくなり普通に過ごせる様になりました。

今はその幼馴染と婚約し、彼の領地で穏やかに過ごしています」


キース様のチャイラ嫌いはそれが原因かぁ…


「貴女の拉致を目論んでいるチャイラ人の入国が分かった時は、怒りでおかしくなりそうでした。

直ぐにグラント殿に連絡をしお茶会を中止する様に忠告したのに!」


キース様に取られた手を引かれキース様の腕中に収まった。


部屋の端に待機していたサリナさんが駆け寄って来て


「キース様!お辞め下さい!」 


キースは騎士さんと比べたら華奢だけど、やっぱり男の人だ。がっしりしてて身動き出来ない!

あーでも好きな細マッチョだ


「キース様!」


サリナさんの叱責で我にかえり


「キース様!お戯れを…」


「私は本気です。私の知らぬところで貴女に何か有れば私は耐えれない。貴女を守る権利をいただきたい!」


これって告白プロポーズなの⁈


「すみません。私今リリスのお仕事でいっぱいいっぱいで、恋愛とか考えられません。

お気持ち…ありがとうございます…」


「キース様!これ以上は外の騎士に対応いただく事になります!すぐにお離し下さいまし」


サリナさんMAXに怒ってる!


キース様の腕の力が緩んだら、すかさずサリナさんが私の手を引き背後に私を匿った。


「多恵様。私は貴女の事となると余裕が無くなります。カッコ悪くてもいい!全てを貴女に捧げたい。早急過ぎました。お詫び致します。

しかし、私の本気の気持ちは知っていただきたい」


真剣な眼差し目を逸らせない。しばらく見つめ合っちゃいました。


ノック音がして文官さんがキース様を呼びに来ました。

キース様はため息をつき


「またお会いするお時間をいただきたい」

「分かりました。あっ!キース様今から陛下とイザーク様と話し合いですよね!頑張って下さい!」


一瞬びっくりした表情をされましたが、こちらが赤面するほどの笑顔を返してくれ、退室されました。

サリナさんは怒り継続中で


「公爵家後嫡男が何と破廉恥な!」


サリナさんが機嫌が戻るまでもう少しかかりそうです。暫く大人しくしておきます。


お読みいただきありがとうございます。

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