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サンドイッチ

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昨晩は思考回路が止まりいつ寝たのか分からない。

ゆっくり意識が浮上する。

左手にもふもふの毛玉。てん君か…

右側が暖か…い⁈

恐る恐る右側を見ると…


「おはよう多恵。よく眠れたか?」


フィラが悪戯っぽく微笑む


「! なっ!なんで フィラがいるの?」


「ダメか⁈」


「ダメに決まってるでしょ!昨晩からなの⁉︎」


「うん!と言いたいが、流石にそれはしていない。そんな事したら、てんが黙っていないだろう」


『フィラ きた さっき』


開いた口が塞がらない!


『だいじょうぶ なにも して ない』


「何もしてないぞ。したかったが…今日帰るだろう⁉︎多恵の温もりが欲しかっただけだ」


恥ずかしく左を向きてん君を抱きしめる。


『ダメだ!顔が熱い!絶対茹で蛸だ!』


「すまん。少しだけこうして居てくれ…」


フィラに後ろから抱きしめるられる。

前はもふもふてん君。後は大きなフィラ。

暖か幸せサンドイッチが出来ました。


しばらくすると光の玉がやっと来た。


「はぁ…」フィラがため息をついて


「分かったわ。用意する」


「多恵。アルディアの迎えが城を出た。そろそろ支度を始めるぞ」


「はい」


フィラがベッドから降りて部屋を出て行った。

背中が寂しい…


そこからテキパキ支度し、フィラのエスコートで妖精の森の入口に向かう。フィラは終始表情が硬い。

入口に着くと既にアルディアの紋章が入った大きな馬車が待っていた。


「多恵殿!」アーサー王子が駆け寄ってきた。


フィラは冷たい表情をし私を後ろに隠して


「アルディアの王子よ。多恵は我が番でもある。

多恵が戻りを望んだから帰すが、次この様な事有れば帰さん。肝に銘じよ!」


「妖精王。この身にかえても多恵殿を御守り致します」と殿下は最敬礼をした。


フィラは振り返り抱き寄せて頭の上に口付けを落として


「多恵。いつもお前の側に居る」


「ありがとう。困ったら頼るね」


フィラは最後は優しい笑顔を見せてくれた。


アーサー殿下のエスコートで馬車に乗り、窓からフィラに手を振る。


静かに馬車は動き出した。フィラを見ると切なくなった

暫くするともうフィラは見えない。窓から視線を車内に戻すと、アーサー殿下の表情は硬い。


「多恵殿。怪我はもういいのですか⁈」


「はい。フィラに治してもらいましたから」


「多恵殿には申し訳ない無い事をした」


「騎士団の皆さんは大丈夫でしたか?それにサマンサさんやナタリー様は!」


「貴女という人は…自分を害した者も心配するとは…」


「だって関わった人に何かあったら気になりますよ」


「詳しくは城に帰ってからお話しします。中々話は複雑でして…」


「分かりました。着いたらお聞かせ下さい」


アーサー殿下は何か言いたげな様子。敢えて私からは話題は振らずにいたら、横に移動して来て私の手を取り俯いた。


「あの…殿下?」


「私は女神リリスの加護が無い様だ」


「何故そう思うのですか?」


「私の望む事と反対に向かう」


「…まぁ人生長いからそんな時もありますよ」


「私は貴女の伴侶になりたい!」


「えっ?」いきなり何言っちゃてんの?


アーサーの告白。

どうなるのでしょう…



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