妖精城
妖精城見学ツアーに出かけます
湯浴と暖かい食事をいただいてやっと落ち着きました。
折角妖精城に来たので妖精城を案内してもらいます。
妖精城は緑と花に囲まれて癒しだらけです。
もしかしてマイナスイオン出てる?
廊下を歩いていると深緑の立派な扉が見えて来た。
気になって…
「フィラ。あの部屋は?」
「俺の部屋だ。いや俺達の部屋になる。入ってみるか⁈」
「いえ。遠慮しときます」
もーやめて!色っぽい目で見ないで!中身はおばちゃんだから、その目の意味分かるから恥ずかしい!
視線を逸らし歩き出し誤魔化します。
フィラは笑いながら私を抱き寄せます。
箱庭に来てから一番心許しているのフィラかも…
ちょっと見えた自分の恋心に戸惑う。
「このまま多恵がずっとこの城に居たら、幸せだろうなぁ…母上が得られなかった幸せだ」
「フィラのお母様?」
「そうだ。前妖精女王だ。母上は真の番を得れ無かった。前乙女のレベッカの所為でな」
「レベッカさん?」
「多恵が召喚される時に正直警戒したんだ。レベッカみたいな奴が召喚されたら、俺も番を得れ無いかもと…」
『うわぁ…訳あり!聞きたく無い…』
「リリスに感謝している。お前で良かった」
フィラはまた抱き寄せて頭の上に口付けを落とす。
最近スキンシップが多い。
でもちょっと嫌じゃないから困る。
お城の見学の後は妖精の森を案内してもらった。
見た事無い花や動物が居て流石異世界だ。
“ブ〜ン” 蜂? 目の前を極小の鳥が横切った。
見た目鳥だけど羽音は蜂そのものだ。
「フィラ?あの小さな鳥は?」
「あーあれがミツドリだ。蜜を送っただろう⁈」
『あの疲労回復の蜜の!』
「ありがとう。ミツドリさん!お世話になっております」挨拶は大事!ミツドリに感謝!
「多恵はやはり面白いなぁ…」フィラは楽しそうに笑う。
穏やか時間は過ぎ日が暮れてきた。明日はアルディアに戻ります。明日は大変そうだ!しっかりしないと!
横を歩くフィラの表情は暗い。
「フィラ?」
「今まで1人で平気いや楽だったが、今はお前が居なくなるのが辛い。やはり明日は…」
「帰りますよ!3日間お世話になりました。次は舞踏会ですね!ダンス頑張って練習するね!
お相手してくれるんでしょ⁈」
「勿論!」
フィラは微笑んでくれた。フィラの願いは分かってる。でも私はリリスにお仕事任されてるから、お仕事もしないといけないの。そこは理解して欲しい。
城に戻り早目に食事を取り休む事にしました。
寝室に行き寝支度をしていてふと思った。
今日はてん君の邪魔が無かった。どうしたのてん君?
てん君を呼ぶとてん君は豆柴位の大きさになっている。
『たえ もうすぐ かえる』
『てん君何かあった?』
『てん なにも ない』
『でもいつもなら、フィラとの邪魔するに…』
『フィラ いいやつ てん じゃま ない』
『ん?』
『フィラ たえ つがい』
『!!』
一気に顔が熱くなる。てん君がフィラを認めた!
いや…待って…当の本人はまだ気持ちが…
『たえ フィラ だいじょうぶ』
てん君の爆弾発言を受けしばらく思考回路がバカになりました。
アルディアに戻ります。
皆んなどうなっているのでしょう!




