強引
グラントのアプローチは続いています
「あの…グラント様。お話は終わりでしょうか?」
「はい。大まかには」
「では解散で!」
これ以上の甘い言葉辛いっす
「この後にご予定がお有りですか⁈」
「そうゆう訳ではありませんが、グラント様がお忙しいでしょ!」
「多恵様以上に優先するものはありません」
「いや、あるでしょ!陛下とか殿下とか!」
「私と居るのは不快ですか?」
「いえ…そうゆう訳では…」
「私は好機は逃す程愚かではありません」
『困った…強引なタイプの経験値無いんだよね!このまま長期戦に持ち込まれたら相手の思いがツボだ!』
どうしていいか分からず挙取ってきた。
グラント様はまた口元に手をやり笑ってます。
「多恵は素直な方ですね。お気持ちを隠せない。
あまり強引だと嫌われてしまうので、この辺で引きましょう。私を意識していただけたようですし」
『この人好きな子にイケズするタイプだ』
ちょと警戒…
「また、お会いいただけますか?」
「はい。領地の視察の時に」
「視察以外でもお会いしたい」
「機会がありましたら」
「機会を作ります」
凄いぐいぐい来るなぁ…押されっぱなしだ!
「グラント様攻めますね!」
「好敵手がそろそろ動き出しますので、少しでも先行しておきたいのです」
ライバルって他の候補者?
「視察の時の我が領地を案内いたしましょう。野鳥が飛来する湖があります。散策いたしましょう!」
「考えておきます」
「では明後日公爵家から向かいを出します。詳細は追ってお知らせいたします」
グラント様は私の前に来て手を差し伸べ立ち上がらせくれ、そのまま手に口付けを落とし微笑み颯爽と退室されて行きました。
もー顔が熱い!
「お疲れ様です。コーヒーをご用意いたしましょうか?」
お願いしソファーに寝転がった
疲れた…
『インフルエンザか… まずは手洗いうがいとマスク着用だなぁ〜こっちにはマスクって有るのかなぁ⁈』
今日は早目に寝室に籠りタブレットでマスクの作り方と、予防策や治療方を調べよう!
『ん?』リリス製のタブレットは動画とか見れるのかなぁ⁈… 試してみよう!
コーヒーのいい香りがして来て、サリナさんがコーヒーと茶菓子を持って来てくれました。
サリナさんに本日の営業終了を伝えて扉外の護衛騎士さんにも伝えてもらい、ゆっくりコーヒーを口にする。
仕事のあとのコーヒーとお菓子最高!
「多恵さんお疲れですね」
「ねぇ〜サリナさん箱庭の男性はあんなに積極的なの?」
「そうですね…全ての方ではありませんが、好意を隠さない方が多いと思います」
「なら、グラント様も通常運営か…」
「いえ、グラント様は”眼鏡の貴公子”と呼ば、女性との浮いた話はお聞きした事ありません。令嬢が秋波を送っても微笑まれる事すらないと有名です」
「じゃー今日のアレは何?今日は絶不調だったとか?」
「私も驚いております」
「…」
「多恵さん?」
「ありがとう。もう大丈夫です」
考えるやめよう。まだ見なくていいモノは見ないでおこう。
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