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召喚-2

召喚の全貌がわかる

「今回の召喚は歴史書に書かれてる手順と異なる事ばかりで、かなり困惑しました」


『ふーん。人同士の問題って戦争とか?かなぁ

そー言えばヒューイさんが言っていた召喚ルールって何かなぁ?聞いちゃえ!』


「召喚について教えて下さい」


ヒューイさん説明してくれた。

「女神の台座に乙女(聖人)が異界から召喚されるとドアは台座から離れて上昇します。

そして乙女(聖人)がドアを選ぶと、選ばれてなかったドアは消失します。歴史書では選ばれるドアは1枚。ですが今回は2枚残りました」


『…あ 私が欲張って2枚同時に持ったからだ…』


「1枚になる事なくそのまま降下を始めました。召喚ルールではドアが台座まで下り乙女(聖人)が自らドアを開けお出ましになるまで、ドアに触れてはならないと記述されています。

しかし、オーランド殿下はドアの降下中にドアに触れたのです。触れた瞬間ドアは消失しました」


『黒いドアが外から引っ張られたのは彼が触れたからなんだ…』


「それに…」

『ぇ!まだあんの?』また私何がやっちゃってる⁈』

 

「本来台座に下ったドアから乙女(聖人)がお出ましになるのに、降下の途中に貴女がドアから飛び出して来ました。台座のすぐ側に居たのでお助け出来ましたが、危うくソードリーフの上に落ちケガを負うところでした」


『あ〜ドア消えちゃうって慌てて飛び出しちゃたからかぁ… あっあぶな!危うく血まみれだった。ヒューイさんありがとう』

 

「レックロッド帝国の内情を聞き及んでいます。

なんとしても乙女を得たかったのでしょう。

それにしてもオーランド殿下は若すぎる…」


『オーランドさんって王子だったんだ。ドアを引っ張っられなかったら黒いドア選んでたかも…』


「しかし、召喚は神聖な儀式だ。許される事ではない… 多恵様が気にされる事ではありません」


「って、言われても気になりますよ」

「多恵様はお優しいのですね…」と笑顔を向けられる。

『やめて〜イケメンの微笑みは凶器だ』

私が1人静かに悶えていると、少し先に白馬が見えてきた。

じっとこっちを見ている。大きい…元の世界の馬より一回り大きい?感じ。


「愛馬”ヴォルフ”です」ヴォルフは嘶くと鼻先を私の顔を近付けてきた。


元々動物苦手な私は強張ってしまう。


「大丈夫ですよ。ヴォルフは雄にしては大人しい性格です。どうやら多恵様を気に入った様だ」


恐る恐るヴォルフを見ると優しい瞳と目が合う。

優しい…なんか安心する。


「ヴォルフ…重くて申し訳ないけど乗せてね」

ヴォルフは私の頬に顔を寄せてきた。

これってOKって事よね!


ヒューイさんにヴォルフに乗せてもらいさらに丘を下っていく。ソードリーフの草原を抜けしばらくすると平地に馬車と騎士らしき人たちが見えてきた。

騎士らしき人は10人ほどいてあとメイドさんもいる!リアルメイドだぁ!!


あちらもこちらに気づいたようで歓声があがる。


「おぉ~!!王国は女神の乙女を得たぞぉ!!」

「これで王国は安泰だ~!」


何か熱烈歓迎っぽい。熱狂ぶりに少しひく・・・


皆さんの前に着くと騎士さんは整列し、一番年長らしき騎士さんが一歩前に出て、右手を左胸にあて礼をしてくれる。


「お初にお目にかかります。私はアルディア王国第二騎士団副団長 クレイブ・ブローフと申します。こうして女神の乙女様をお迎えでき光栄でございます。王城までの道中我ら第二騎士団で護衛させていただきます」


「高い所から失礼します。私は川原多恵と申します。

“川原”が家名で“多恵”が名です。まだ来たところで分からない事だらけですので、色々教えて下さい。よろしくお願いします」


とお辞儀をした。顔を上げると騎士さん達の羨望の眼差しがイタい。


『私大した力ないよ・・・期待しないで・・・』


ちょっと泣きそうになる 


戸惑った私に気づいたヒューイさんが

「すぐ出立の準備を。日が暮れる前に王都に着きたい」

ヒューイさんの言葉を聞いた騎士さんは一斉に動きだす。ヒューイさんは靴を履いていない私を馬車に乗せ、メイドさんに私の身の回りを任せると先ほどのクレイブさんと話を始めた。みんな帰り支度で忙しそうだ。ふかふかの座席に座って一息つくと、どっと疲れが来た。ぼーっと放心状態。そこへメイドの女性が飲み物を持ってきてくれた。


「紅茶を入れましたのでいかがですか?!」 

「ありがとうございます。いただきます」


温かい紅茶で一息…めっちゃほっこり。


メイドさんが冷えるからと外套と膝掛けをかけてくれた。更にほっこりしてきた。


落ち着いて来たせいが色々疑問が出てきた。

私は転生したの?それとも転移したの?

説明が多くなかなか話が進みません。

もう少しお付き合い下さい。

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