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白紙

ヒューイ殿下の望みは…

やっと陛下の執務室に着きました。入室許可をいただき入室すると陛下が難しい顔をしています。

遅くなってごめんなさい。


陛下の許可を受けソファーに掛けます。


「多恵殿。昨日はご苦労であった。詳細はヒューイから聞いておる。リリスの意図を聞き我ら箱庭の住人の狭量な考えであった事を痛感した。多恵殿がこの箱庭を救うべく尽力頂けると聞いている。我がアルディアも自国だけでは無く他国の力になりたいと思っておる」


「ありがとうございます。リリスも喜んでいる事でしょう。私も陛下や殿下達にご協力いただけると思うと心強いです。また他国との話し合いの場を提供いただける様で重ねて感謝いたします。


…でもですね…お披露目はお世話になっているし、これからアルディアの皆さんにも協力をお願いするのでいいんですが、ダンスは勘弁して欲しいです。ダンスは免除していただけませんか⁈」


ダメ元でお願いしてみるが… 結果は…

玉砕!最低でもパートナーと1曲は踊らねばならないようです。私悪い事しました?罰ゲームでしかありません。


明日からマナー講師とダンスの先生が付くそうです。遠い目をし現実逃避中…


「ゔっゔーん」と咳払いをし、陛下が意を決した様に話出した。


「多恵殿。儂は今までの慣例通り多恵殿にこの国に留まって貰う為に、王子との婚姻を画策し婚約者がいないヒューイを相手に据えた。昨日ヒューイからナタリー嬢の事も聞いておるな⁉︎

儂としては一途に思い合っている2人を婚姻させてやりたい気持ちもある。しかし王の立場となると国を優先せねばならない。女神の乙女は国にとって何にも変えれぬ宝なのだ。儂は国を優先するあまり多恵殿の気持ちもヒューイの心も見ておらんかった」


陛下はヒューイ殿下を見据え

「ヒューイよ。多恵殿の相手は白紙とする。数日前にオブルライト公爵から正式にナタリー嬢の病の完治の知らせを受けた。王家としてもナタリー嬢との婚約に意義はない。己の望み通りにするといい」


トーイ殿下が立ち上がり「兄上おめでとうございます!」と祝辞を述べた。


『良かったね〜ヒューイ殿下!』心で拍手喝采中!


『ん?』ヒューイ殿下の表情は暗い。向かいに座るアーサー殿下も難しい顔してるのは何なぜ?


「陛下ありがとうございます。しかし少し考える時間をいただけませんか…」


「どっどうしたのです!兄上!あんなに献身的にナタリー嬢を支え婚姻を望んでいたのに!」トーイ殿下が声を荒げる。


「私はナタリー嬢を愛し婚姻すべく尽力して来ました。しかし乙女が召喚される事が決まり、私が乙女の相手になるのは王族として当然で義務と己に言い聞かせ受け入れしました」


ヒューイ殿下は私の前に来て跪き首を垂れて話出しました


「決心してからもナタリー嬢の事は忘れられず、葛藤の日々で辛かった。しかし召喚の日に多恵殿を抱き止め初めて視線を交わした時、このお方の伴侶になる喜びを感じたのも確かです。

多恵殿はこの箱庭の女性にない自立心や自分の意思をもちそれでいて照れ屋で愛らしい。この様な女性は初めてお会いしました。


ナタリー嬢との婚約が叶う喜びと、多恵殿にも好意があり戸惑い己に嫌悪しています。今の私は選べない。」


ヒューイ殿下は苦しそうに言葉を紡ぐ。


重い空気に息がつまりそうになる。

沈黙が続く。”コンコン”と沈黙を破るように入室の許可を求める文官。許可を得て入室した文官が陛下に報告をしている。


「すまぬ。モーブルとレックロッドから急ぎの特使が来ている様だ。書簡の返事を早急に欲しいらしい。儂は退席する故、後はお前達で話せ。くれぐれも多恵殿を困らせるでないぞ!」


そういい残して出て行った。まって!陛下私も連れてって!私も退室したい!この空気辛いです。


物語を書くのって難しいですね…

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