迂回
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期待どおりやっぱり馬車で爆睡しました。
アンリさんごめんなさい。ガールズトーク出来なくて…
目が覚めるとベットで寝ていました。どうやらあの馬車は安眠効果がある様です。
気がつくと光の玉が浮遊しています。
「偵察ご苦労様です。妖精王に今日はありがとうって伝えてくれるかしら⁈」
光の玉は弾む様に私の周りを浮遊すると窓から帰って行きました。
私の起床に気づいたサリナさんが入室し、この時翌朝である事を知りました。
私寝過ぎです。
「おはようございます。そして昨日はお疲れ様でした。朝のお茶をご用意してよろしいですか?」
いつもの朝に安心する。
サリナさんが入れてくれた紅茶を飲み、朝食→湯浴み→身支度といつも通りです。
朝の用意が一通り終わりソファーでのんびりしていたら、文官さんがやって来て、どうやら陛下がお呼びみたい。
今日の当番騎士のリックさんとポールさんと陛下の執務室に向います。
歩き出して直ぐに「多恵殿!」と呼ばれる振り向くとアーサー殿下がいらっしゃいました。
殿下はキラキラの王子様スマイルでやって来て、流れるよう動きで私の手を取りエスコートします。
どうやら殿下かも執務室に行かれる様です。
道すがら昨日の話になった時に、馬車で眠ってしまった私をベットに運んだのがアーサー殿下であった事が発覚!朝から嫌な汗が吹き出した。
「申し訳ありません。起こして下さればいいのに!婚約者のいらっしゃる殿下に要らぬ誤解を招きかねません」
「いや〜ヒューイでは務まりそうに無かったのでね。ここだけの話私の婚約は訳ありなんで大丈夫です」とウィンクされた。
『訳あり?』胡散臭いなぁ…
疑いの眼差しを向けると殿下は楽しそうに笑い
「貴女のその表情を作らない所が好ましいです」とずっと笑ってます。ホンとそーゆうとこ失礼ですよ!
さっきからずっと歩いてます。後ろを歩くリックさんとポールさんに視線を送ると、2人は気まずそうに殿下を見ました。殿下何かやっちゃってます?
「殿下。もしかして遠回りしてるのですか?」
「うん。気が付かない?ここを通るの2回目だ。多恵殿と話すのは楽しくてね!」とウィンクされた!
「やっやめて下さい!疲れますから!」何やってんだこの人は!
すると前からトーイ殿下が来た。
「兄上!陛下がお待ちですよ!多恵殿。ご機嫌麗しく今日もお綺麗だ。兄上とご一緒でしたか⁉︎遅いのでヒューイ兄上が向かえに行きましたよ。入れ違いになりましたね」
『遅くなった原因はこの人はです』って指差してトーイ殿下にチクってやりたい!当の本人はすずしい顔してますよ!
初めてお会いした時は冷たそうで気難しく見えたんですがね…今はすっかり弄りキャラになってます。まぁ〜今の方が話し易くていいんですが…
やっと陛下の執務室が見えて来ました。絶対帰りはリックさんとポールさんと最短距離で帰ります!
『おや⁉︎』反対側からヒューイ殿下が急いで向かってきます。少し怒ってますか⁈
「兄上!多恵殿を連れ回さないで下さい!陛下も心配されています!」やっぱりアーサー殿下に御立腹だ!
アーサー殿下がグイグイ出て来ました。
キーパーソンになるのか⁈




