義務
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甘いセリフを吐かれ胸焼け状態の多恵です。
とりあえず次に集まる場はアルディアの舞踏会に決まり今日の目的は終わった。
どっと疲れが出てきてぼーとしてたら視界にグリード殿下とオーランド殿下が入ってきた。なんか熱を持った視線を送られているのは気のせい⁈
『あー!』視線の理由が分かりまた赤面する。
リリスからの子を儲ける話だぁ…
殿下達は国の為に私の夫となるつもりだ。でもそんな義務で相手して欲しくないなぁ…
私にも選ぶ権利あるよね!はじめにそこのとこハッキリさせとかないと!
「あっあの…私からお願いがあります。私と子を儲ける話ですが、あれは義務では無いし相手は殿下達でなくてもいいんです。
私が来る事が決まったのは数日前。殿下達には思う人や約束した方が居たのではありませんか?
ですから義務でお相手いただく必要はありませんし、私もそれは嫌です。
私の世界は一夫一妻が基本なので、夫を4人ももつ事は私の倫理観から外れます。直ぐに受け入れられないので、リリスの希望に添えるかも分かりません。ですから召喚の犠牲にならず、ご自分の幸せを優先なさって下さい」
そう言い切ってヒューイ殿下を見た。
ヒューイ殿下は苦い表情をして私から視線を外した。きっと彼は思い人と義務感の狭間で悩んでいるんだろうなぁ…真面目だからなぁ
オーランド殿下が顔を赤らめ、急に立ち上がり私の手を取り跪いた。
「私は召喚の日。貴女を会い恋に落ちました。決して義務などではありません。私は貴女を愛し貴女の愛を得たい。貴女がまだ受け入れられないのも理解しました。待ちます!貴女が私を見てくれるまで!」そう言い手の甲に口付けを落とした。
口をあんぐり開け赤面した。私の人生でこんなに真っ直ぐ告白されたの初めてだ。
呆然としていたらグリード殿下が…
「私は始めは義務で来ましたが、今は貴女に興味を持っています。多恵殿の気持ちも理解しました。
私達はまだ出会ったばかりだ、未来は誰にも分かりません。時間をかけてお互い知り合って行きましょう」と優しく微笑む
グリード殿下は大人だぁ…なんて考えてたら
『そろそろ…いいかしら?』リリスの声がした。返事をするとリリスは
『私はいつも貴方達を見てる。多恵の幸を祈るわ!』
突然目眩がしたら台座に戻った。どうやらあれから半刻経ったみたい。
長かったリリスとの話は終わった…
お疲れ様でした。本日終了!
フィラ、グリード、オーランドは多恵の夫に乗る気。ヒューイはどーするんですかね〜




