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酔う

キースと夜を共にし少し2人の仲は進展した?

午前中はまたバスグルガールズの元へ行き、楽しい時間を過ごし部屋に戻ってきた。後少しでお昼で部屋の前には交代の騎士さんが待機していて、見慣れた顔に頬が緩む。ちなみに初めて護衛してくれたレッグロッドの騎士さんとはまだ打ち解けていない。

元々人見知りする私は心を許すまで時間がかかるから仕方ない。退勤の挨拶をするスコットさんが


「次に護衛の任に当たる時は、頼っていただけるように精進致します」

「えっと…私人見知りして時間かかる子なので、気にしないで下さいね」


そう言うと微笑みを返してくれた。こうしてアルディア騎士さんと交代するとデュークさんがこれからの予定を伝えてくれる。


「今晩もキース殿の部屋でお休みになると聞いておりますが、間違いございませんか?」


デュークさんにそう言われ一気に顔が熱くなる。疚しい事はしないのに後ろめたくなるのは何で?


「意図せずそうなってですね…ご迷惑おかけしま…す」


恥ずかしくて又申し訳なくて身も心もそして声も小さくなる。するとデュークさんは私の手をとり、婚約者との仲が進展する事は、アルディアにとってもいい事だと言い気を使わない様にと言ってくれた。


昼食の準備ができて席に着くと1人分しか用意されいない。どうやらキースは仕事の追い込みらしい。仕方なく一人で食べて食後はする事がなくソファーでぼんやりしていたらクレイさんが部屋に来た。そして暇つぶしにと入港するユグラス共和国に関する本を持って来てくれた。


「ユグラスの入港は深夜のとなり手続きが翌朝となる為、ほんの少しであればユグラスの港町を散策出来ますがいかが致しますか?」

「いいんですか⁉︎」


クレイさんの話では港から少し離れた所に朝市が出るそうだ。ユグラスは第5女神の箱庭からの輸入が多く、リリスの箱庭に無い食材が並ぶらしい。

こうしてユグラスの朝市に行くことが決まり楽しみが増えた。事前リサーチする為に昼からはクレイさんに借りた本を読んで過ごす。

読書に飽きた頃に窓から夕日が沈むのが見え、時計を見るとあと少しで夕飯だ。何もしなくてもお腹は空くもので小さくお腹が鳴る。するとキースが部屋に来た。

やっと仕事が全て終わった様で、穏やかな顔をしている。出航後は食事は毎回一緒だったが、ゆっくり食べる事は無く直ぐに部屋に戻っていた。最終日にやっとゆっくり食事できる。


「本当はバスグルまで同行し、そこからユグラスに向かう予定でした。それか天候によりユグラスに先に着くことになり、バスグルまで同行できなくなってしまった」


そう言いしょんぼりするキース。私は5日も一緒してくれただけでも嬉しかったと伝えるとキースは嬉しそうに微笑む。こうして最後の食事を楽しみキースは一旦部屋に戻った。そして私も昨日と同じく早めに湯浴みをしまたキースの部屋へ。

部屋に着くお酒が用意されており、キースはワインで私には甘めの苺酒が用意されていた。最後の夜ということもあり、気が緩みいつもより沢山飲んで酔ってしまった。酔って発汗し暑い。薄手のガウンを羽織っていたが脱ぎたい衝動にかられる。でも…やめた方がいいよね。


こうしていい気分になり最後は眠くなり全然酔ってないキースに抱っこされ寝室へ。そして翌朝。


『たえ だいじょうぶ?』

『お酒って怖いわ…』

『キース いや してない?』

『えっと… 一応…』


寝室にてん君が来てキースが悪さしていないか確認する。大丈夫。致してない!でも…

布団から出ると夜着を着ていないのだ。慌てて夜着を探すとベッドの端に落ちていた。直ぐに拾おうとしたら、後ろからキースに抱き付かれる。


「ちょっと待って恥ずかしい!」

「恥ずかしがる多恵も愛らしい」


そう言いキースは至る所に口付けを落とし、下着のままの私を離してくれない。ソフトコルセットとショーツしか身につけておらずプチパニックの私。もぅ限界!


「怒るよ!上を着たいの!」

「残念だがこれ以上は怒られますね」


そう言い解放してくれた。急いで夜着とガウンを羽織ると、キースは抱き上げて部屋に移動する。

そして用意された朝食をいただくと、キースが昨晩の話をしてくれた。


やはり航海士の読みは合っていて、アリアの箱庭に近づくと海があれ大雨になったそうだ。そしてこの大きな船でもかなり揺れたらしい。私は酔って寝たいたから海が時化ってるなんて気付きもしなかった。もう朝だからユグラスの港に入港している様だ。朝市に行くから天候が気になり窓の外を見ると晴れていてホッとする。


「デューク殿からユグラスの朝市に行くと聞いています。あそこは目新しい物が多く楽しめると思いますよ。しかし…」

「?」


キースの表情が曇る。怖くなって理由を聞くとユグラス国内でも一番大きな朝市で、人・物・お金が集まりスリや人さらいが多く、あまり治安のよくない場所らしい。平民でも女性一人では買い物出来ないそうだ。


「やっぱり止めといた方がいい?」


心配性のキースにそう言うと笑いながら


「海と森が近く妖精が多いので、妖精王フィラの香りがする多恵を守ってくれるでしょう。それにアルディアの騎士は優秀ですから」


そう言い朝市に行く事を許してくれた。少し不安は残るが好奇心の方が勝り朝市に行く事にした。

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