静観
妖精王VSアルディアが勃発⁈
「あの…」恐る恐る聞いてみる。
「妖精王の相手って私⁈」答えが怖い。
「間違い無いだろう」や・つ・ぱ・り!ですよね〜
「しかし!今回の召喚で選ばれたのは我がアルディアだ。妖精の国ではない。妖精王フィラ陛下にはその権利はありません!」ヒューイ殿下が声を荒げる。
『あー。皆んな選ばれた国が乙女を独占出来ると思っているんだった。』ヒューイ殿下の発言納得。
なんか妖精王VSアルディアになりそうな雰囲気。詳しくは女神の台座でリリスから説明があるから、とりあえずこの場は穏便に治めるのが急務のようだ。
「陛下よろしいですか⁈」
「多恵殿。今は儂等しかおらん。気にせず申せ」
「ちなみに今日送った書簡ではいつ台座にいつ集まる様に提案したのですか?」
「10日後の4の刻に女神の台座に各国代表(乙女の相手)1名で来るように連絡しておる」
「詳しくはリリスから話があるので、今私の口から申せませんが、全ての箱庭の住人が幸せになる提案がリリスからあるはずです。10日後まで静観していただけませんか⁈」私のお願いに皆んな微妙な反応。
「リリスは何か考えがお有りか⁈」陛下が静かに聞いてくる。
「はい」私も真剣に返事した。
沈黙が続き…
「多恵殿の意見を尊重しよう。皆もしばらく静観せよ。ただし、妖精王は神出鬼没ゆえ多恵殿の護衛はこれまで以上に厳重に。多恵殿。しばし窮屈に感じるだろうが理解くだされ」
一応「はい」と返事したけど、妖精王と遭遇した時周りと隔離された(結界的な空間?)みたいだったから、護衛を増やしても妖精王がマジで来たら防ぐ術はない気がする。
とりあえず…木の周りには近づかないでおきます。
妖精王フィラの出没から9日経ち今日は女神台座に集まる日が来ました。
あれから妖精王が現れる事は有りませんでした。
ただ、時折りピンキーリングから光の玉が現れ私の周りをしばらく飛び回る事が何度がありました。
まるで偵察に来たみたい。
現れるタイミングは必ず私が1人の時(寝る直前が、多かった)だったので、皆さんには内緒にしています。話したらそれこそ寝室にも騎士さんが常駐しそうだから…
あの日から当初護衛役の第1騎士団に加え第2騎士団からも護衛が付きました。どうやらヒューイ殿下が私の相手だから、自分の騎士団でも守りたいと譲らなかったようです。
ヒューイ殿下真面目すぎます。やや面倒臭いです。
…なんて口が裂けてもいいません。
やっとリリスが登場し話が一気に?進みそうです。
明日からUPのペースが多分落ちますが、お読みいただけたら幸いです。




