妖精王
妖精王=指輪の人?
アーサー殿下にエスコートを受けまた遠い陛下の執務室を目指す。遠回りするからめっちゃ歩く…って考えいたら
「多恵殿。その木の下で出会った方と話しましたか?」と聞かれ
「”近いうちに迎えに行く”っと言ってました。髪を指輪に変えたしあの方は魔法使いや魔導士の類の方ですか?」と質問すると
「詳しくは陛下の執務室で」と答えてくれなかった。いつも飄々としたイメージの殿下だったから真剣な表情の殿下は新鮮だ。
廊下の角を曲がったところで反対側からトーイ殿下が護衛騎士と歩いて来るのが見えた。
『あれ?あそこは陛下の執務室⁈今回は早かったよ⁈』私の表情で気づいたのかトーイ殿下が
「多恵殿。執務室はここですよ!」とイタズラに笑う。そんなに疲れた顔してますか?私
入室許可受け執務室に入るとヒューイ殿下がいて、すぐに駆け寄り私の手を取り謝る。
「多恵殿。申し訳ありません。私が最後までお供をしていれば、貴方を危険な目に合わせなかったのに…」
いや…殿下が居ても一緒だったと思います…は言わんでおこう。
陛下かが咳払いし「皆まずは掛けよ」と着席を促す。
アーサー殿下が一時的に私の護衛が為されなかった事を陛下に話し、ロイドさんとジュードさんに事情を説明させた。次に部屋で私がアーサー殿下に話した事と同じ説明を陛下にする事になった。
一通り説明が終わると陛下が「やはり妖精王か⁈」と呟くアーサー殿下は頷き、ヒューイ殿下とトーイ殿下は驚いていた。
「すみません。妖精王とは?ご説明頂けませんか⁈」理解してない人ここに居ます!
アーサー殿下はロイドさんジュードさんを退室させ、座り直して徐に話し始めた。アーサー殿下の説明は…
箱庭にある4国の一つ”妖精の国”の王様。
女神リリスの助けを担う。この箱庭には妖精が存在し自然の維持を手助けしている。
その妖精を守り統率するのが妖精王。
現王は”フィラ”という男性の王だ。先代は女性で女王だった。
妖精王はこの箱庭の妖精の力の均衡を図り、妖力が多くなった妖精の力を吸い、反対に弱くなった妖精に妖力を与える役割を担う。
妖精の妖力を調整していくうちに、妖精王の妖力はいずれキャパオーバーを起こす。
キャパオーバーすると妖精王の妖力は暴走し箱庭は大半を破壊してしまう。
キャパオーバーを防ぐ唯一の方法は子を儲けて力を子に分ける事だ。子を儲ける相手は人とされており、過去の妖精王も人の子と結ばれている。
本来妖精王が人と交流する事は少なく、番が必要になると人と交流する。
以上の話から妖精王は世継ぎが必要な時期に来ているらしい。
…?『近いうちに迎えに行く』って私番認定されてます⁈まさか…これもあってリリスは4つの国で子を儲けて欲しいって言ってたの??
無理強いはしないって言ってたけど、ほぼ(妖精王に関しては)拒否権なしじゃん!
旦那候補が1名決まりました。




