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矯正

意外に情熱的なレオに焦る多恵。このフラグどぉなるの⁈

ふとタイラー侯爵様と目が合うと唖然としている。私もびっくりしている。意外にもレオ様は情熱的だった。ちょと居心地悪くなってきて話題を変えたくて騎士団の話しを振ってみることにした。

『確か…鷹匠は第3だったなぁ⁈』


結果…鷹匠の質問をしたら色々話してくれフリータイムを終え胸を撫で下ろす。

最後ご挨拶すると手の甲に口付けされた。


「安心して下さい。この想いは俺だけのモノで貴女に迫るつもりはありません。ですから今まで通り接して下さい」

「はい。今日はありがとうございました」


デュークさんが交代を知らせて来て次のハリソン様が来た。隣に座り手を握ってくる。


「多恵様は奥ゆかしいですね。あまり視線を合わせませんが、私は不快でしょうか⁈」

「いえ。人見知りするのとハリソン様は格好良過ぎて恥ずかしいんです。だからあまり見つめないで下さい」

「私は侯爵家の嫡男で女性から伴侶として望まれ秋波を送られる事が多く、見つめて目を逸らされて事がありません。ですから多恵様の反応が新鮮で多恵様に興味が湧いています。貴女の好む男性はどのような人物ですか?」

「そうですね…私の元の世界では男女平等で身分というものがありません。ですから女性も仕事をし自立しています。なので男性に頼る事に慣れていませんし、自分の事は自分でしたい質です。箱庭の女性の様な扱いは正直居心地悪くて…それにこちらの男性の様に直接的な言葉をかけていただいた事があまり無いので恥ずかしいです」

「う…ん。でしたら今までの女性への対応では多恵様に心象よく思って頂けないのですね」

「こちらに来て大分慣れてきましたけど、愛を囁かれるのは心臓が持ちません」

「ますます貴女を振り向かせたくなってきました。追いかけられてばかりで私からアプローチをしたことが無い。こういう気持ちを狩猟本能というのでしょうか⁈」

「その気持ちは初めて会ったタイプだからきっと興味だと思います。私ははっきりものを言うし男性に頼りません。きっと慣れてくると可愛げないと思いますよ、ハリソン様にお似合いの令嬢がいらっしゃいます」

「それは遠回しに拒否されていますね」


『正解!』正直ハリソン様は品が良くがっついて無くて好印象。でも恋愛感情は全くわかない。お友達枠かなぁ…どう返答しようか考えていたらハリソン様は私の目を見て微笑み


「私は運が無い様だ。もし初めの伴侶候補に選ばれていたらきっと貴女は私を対象に見てくれたでしょう。殿下、グラント様、キース様は同性の私から見ても完璧な紳士で申し分ない方だ」

「う…ん…そんな事無いと思いますよ。皆さんいい所もあるし、ちょっとな…て所もあります。確かに初めにお会いしていたら違う結果なのかもしれません。ですが私自身沢山の方の想いを受けとる器量キャパが無くて躊躇しているのもあるんです」

「あの御三方に思う所があるんですか?」

「はい」

「やはり貴女は他に女性と格が違うようだ。私が敵う相手ではない」


いや…あの3人どれだけ尊敬リスペクトされているんだろう。人間欠点があるの当たり前だし、合う合わないもあるのに…


「でもハリソン様も素敵な男性です。ちゃんと私の意見を聞いて下さる。私達お友達になれると思いますよ。あっでも友達なんて失礼ですよね…」

「そんな事ありません。貴女の様な素敵な女性と友人関係を築けたら私は誇らしい。恋人や伴侶は無理でも是非!友人にして下さい」

「“してください”なんた烏滸がましいです。こちらからお願いします」


そう、ハリソン様は恋愛対象にはならないけど、品が良くがっついてなく思慮深く多分信頼できる人だ。友人枠なら大歓迎だ。

こうしてハリソン様とのフリータイムは無難に終え、いずれ領地に遊びに行く約束をしたら時間が来た。


「最後にハグさせて下さい。勿論親愛として」

「喜んで」


両手を広げたら背後からどよめきが起こる。ハリソン様は優しくハグをし額に口付けた。正直嫌な感じはしない。いい友人になれそうな気がした。


「ハリソン殿。やり過ぎだ。離れられよ!」


地を這うような低音ボイスが背後からした。デュークさんだ。顔を見たら怒っている。慌てて弁解する


「デュークさん!私が許可した事だしこれは友人になった親愛のハグだから!ハリソン様を叱責しないで」

「額への口付けは親愛ではないでしょう…」

「申し訳ない。多恵様に優しさに度が過ぎた様です。謝罪致します」


こうしてデュークさんに連行されハリソン様は退席していった。ハリソン様…最後のキスが無ければ無難に終わったのになぁ…

ケイティさんが駆け寄り心配してくれる。それより残り2人はクセが強いからそっちの方が心配だ。


「次はイーサン様です。大丈夫ですか?いつでも介入しますからご安心下さい!」


戻って来たデューク様とケイティさんは臨戦態勢だ。正直2人が怖い・・・


「あぁ…やっと私の番が来ました。さぁ!多恵様語らいましょう!」

「あぁ…はい」


席に座るなり手を握られ椅子の背もたれに腕を廻すイーサン様。膝はくっついているし。元の世界だったらセクハラ案件だよ!


「イーサン様。少し近いです。少し距離を…」

「そうですか?私はもっと貴女に近づきたい位だ。仕方ありませんね。あまり強引だと嫌われてしまいますからね」


って言うか既に苦手人物チャートにランクインしてますから。

イーサン様は完全にチャラ男です。この手のタイプは今まで関わった事無いので、どう対応したら正解かが分からない。取りあえず変なフラグが立たない様に無難に返事していたらいきなり身を寄せられ耳元で


「私は貴女の望みは全て叶えます。一緒に楽園にいきませんか⁉」

「はぁ?」

「いててて…!」


いきなりイーサン様が声を上げ振り返るとデュークさんがイーサン様の腕を締め上げている。


「事前に必要以上に多恵様に接触しない様に忠告してあった筈です!このまま退席し退城されることを勧める」

「失敬だなぁ!貴殿にそんな権限無いはずだ!」


叫ぶイーサン様にデュークさんは背筋が凍りそうな冷たい声で


「多恵様の護衛にあたり陛下から私の身分位関係なく、不埒者の対処を一任されている。つまり私の対応は陛下がお認めになっておられるという事だ。陛下は多恵様を愛娘の様に思われている。ここまで言えば流石に貴殿も理解できるだろ。登城禁止になる前に退城されよ」


伯爵様はデュークさんに抗議しようとしていたが、陛下からの命だと聞くとイーサン様の頭を押さえつけ私とデュークさんに謝罪しそそくさと退城されていった。


後で“一緒に楽園”の意味をケイティさんに聞いたら簡単に言えば“性交エッチしよう”という意味らしい。やっぱりセクハラ男だった。


後日イザーク様からイーサン様の処遇を聞いた。

陛下から叱責と他の貴族の噂を恐れた伯爵様がイーサン様を矯正の為に騎士団に入団させたそうだ。

イザーク様はどの団に入れるか相当悩んむ。第1はアーサー殿下もいらっしゃるし、何よりあの場にいたデュークさんがいる。きっと訓練が過激になりイーサン様が保たない。ならば第3にと思ったがケニー様退団後で体制が整ってない。と言うわけで第2になったそうだ。

しかし第2にはクレイブ副団長がいる。そんな風に感じないけどクレイブ様は私を妹の様に思ってくれてるらしく、ヒューイ殿下がクレイブ様がイーサンを潰さないか気にしているそうだ。クレイブ様の訓練は厳しそう…

私は元の世界でセクハラも受けた事あるし、あの程度のエロ話は普通に聞くから大した事ないけど、箱庭ではあの発言は顰蹙をかうらしく、とんでも無い事の様だ。

ちょっとイーサン様が可哀想になった。でも美男子だから騎士になったらモテるよ!イーサン様頑張れ!と心の中で応援した。

お読みいただきありがとうございます。

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『時空の迷い子〜異世界恋愛はラノベだけで十分です〜』

『(仮)選べなかった1度目の人生、2度目は好きにしていいですか?』

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