表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/442

こぼれ話(フィラ)

多恵が行方不明中のフィラの動向です

「おう たえ こまっている」


風の妖精が知らせて来た。話を聞くとアルディアの祭でお付きの者と逸れただと?

またアルディアの失態か…やはり多恵を任せるのは不安が残るなぁ…

多恵の居場所を検索サーチする。アルディア王都の端の広場だ。仕方ない迎えに行くか。

立ち上がり少し考える。多恵は意地っ張りで甘え下手だ。自分で出来ることは頑張る気合いがある。

助けを求めてない。暫く様子をみようか…いつでも直ぐに行けるしなぁ。

そんな事を考えていたら、急に多恵の気配が消え、てんの気配もない。やはり鉄の布で間違いない!

直ぐに箱庭中に気を張り巡らし多恵の気配に探るが気配がない!また誘拐か拉致か⁈

もうアルディアに多恵は任せられない。俺は次は無いと告げてあった筈だ!


アルディア城内の樹木の妖精から城内は多恵の捜索で騒然としているらしい。まだ居場所は掴めていない様だ。日が暮れる。

やばいなぁ…やり場の無い怒りが込み上げてくる。

リリスの願いがあるから俺はかなり我慢している。本来なら俺の番だから妖精城で健やかに過ごしている筈だ。他の男共に指一本触れさせない。


「いた!」アルディアとモーブル国境の村で気配を感じる取れた。花の妖精が知らせてきた。

どうやらモーブルのグリードが多恵を保護した様だ。とりあえず安心した。

グリードは他の候補者より歳が上で落ち着いているし、彼奴は心に決めた女がいる筈だ。多恵に無体な事はしないだろう。

やっと安心して自室で休む。多恵は相変わらず頼らないなぁ…男としては頼って欲しい。

しかし多恵の意思は尊重してやりたい。バランスが難しいなぁ…

多恵…早く俺を求めてくれ直ぐにでも駆けつけるのに


翌日多恵はアルディアに戻ってきた。

寝室に戻った多恵に会いに行く。安全が確認されてもやはり顔が見たいし触れたい。

俺に気付いた多恵が駆け寄ってくる。

どこか痛めたか?足取りが危うい!ほらやはりつまづいた。瞬時に移動し抱きしめる。

この腕に留め多恵の香りに暫し酔う。


「急ぐほど俺に会いたかったか?」

「うん!」


なんだかこの可愛い生き物は!頭から食らいつきたい!多恵は珍しく自分から抱きついて来る。

俺は湧き上がる体の熱に抗う。多恵が自ら体を向けてくれまで我慢だ!必死に己の欲望と戦う。

しかし口付けくらいいいだろう…

多恵の柔らかい唇を堪能し幸せを感じていたら、多恵が脚を痛めたと話す。

直ぐにベンチに座らせ脚を確認すると打撲していて腫れている。俺の番に怪我を負わすなんて!またアルディアに苛立ちを感じたが、先に多恵の脚を治さなければ。

グリスを呼び薬草を用意させ患部に塗った。明日には治るだろう。多恵が痛みを堪えるなんてあってはならん!安心して多恵を見たら何故そんなに哀しい顔をしているんだ?


俺には理解出来なかった。女心は難しい…

もっと多恵の気持ちを理解してらやれる番になろうと改めて思った夜だった。

『時空の迷い子〜異世界恋愛はラノベだけで十分です〜』を連載始めました。

こちらも宜しくお願いします。


『時空の迷い子』と交互でアップするので、更新が少し遅くなります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ