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04 再会時の印象は大切

「「四属性防壁!」」


 敵味方の楯役が叫ぶと同時に、双方の陣営に結界がいくつも現れた。

 坂の上から見ているのでどちらの楯役がマナを多く注いでいるかわかる。

 明らかにアリマ君達の結界が少ない。

 

 この世界の対人戦は元の世界の銃撃戦と似ている。普通の魔法は小銃で結界が遮蔽物。

 詠唱に時間がかかる範囲魔法は手榴弾やRPG? みたいなものらしい。

 詳しくは忘れた。サバゲーマニアってよばれてたトビト君の受け売りだ。


「トビト! 壊れた結界の再展開急げ!」


 あ、トビト君いた。全身鎧だったからわからなかったよ。そしてもう結界が再展開されている。

 やっぱり勇者クラン頂点の勇者パーティは違うなー。

 

 すっかり腰を落ち着けて観戦モードだ。なんかつまめるものがあればいいんだけど……あ、アスパラガスあった。

 細身のやつをシャクポリしながら観戦を続ける……

 フリをしつつ頭の中はどうやって再会の挨拶をするかで一杯一杯だ。

 アリマ君がここにきたのは偶然? それとも私を頼ってきたとか? いや、それはないでしょ私魔法使えないよ? でも……イタイ、指までかじった。


 アリマ君は時々指示を飛ばしているけど、基本的にはリーダーが務める魔法使いとしての詠唱だ。

 対人集団戦の勝敗は高威力の範囲攻撃魔法をどれだけ早く発動できるかでほぼ決まる。


「ちょっとアルマ、まだなの!?」

 金髪巻き毛の小柄な女の子が一人、素早く結界の間を飛び回りながら敵や敵の結界を攻撃している。どこかで見たけど、だれだっけ? 日本人じゃないからこっちの人だよね。


「もう少し待て! マナが足りないから省略ができないんだ!」

 

 有馬君全部マニュアルで詠唱してるの!? すごいけど勇者なのに詠唱遅いと思ったよ! 射手も金髪の女の子一人だし、これやっぱり大丈夫じゃなくない? 助けにいっとく? いっとこうか?


「あ」


 馬車の下から二人の敵がアリマ君に這い寄ってくるのが見えた瞬間、景色が後ろへと流れていった。


――ゴッゴッ!


 アリマ君に魔法を放とうとしていた二人を蹴り上げながら一直線に敵の魔法使いに向かっていく。

「――!」

 巻き毛の女の子が何かいってたけどきこえない。

――ガッ――パッ、ゴゥ――

 敵の射手達が次々と魔法を放ってくるけど、強化された脚力のおかげでかわさなくても外れていく。

――ガィン! パァン!

 さすがに真正面の魔法ははじくけ、ど! タンク殺った! さいご魔法使い!


――パァン




「――ふぅ」

 

 湖畔の風が私の赤みがかった髪をなでていく。

 

 よし行けた、いきなりだったけどいけました。 そしてアリマ君との再会の印象はここで振り返って

「ひさしぶr――」


 時が止まっている。

 え? みんな表情抜け落ちてない? 

 アリマ君トビト君、私だよ? 学校一緒だったルカだよ?


――パァン

 あ、びっくりした。敵に止めさしてたんだね、巻き毛ちゃん有能ー

 でもね巻き毛ちゃん? 敵に止めさすときはこっちみてなくていいんだよ? ノールックキル要らないよ?


 この雰囲気どうしよう? 今から何事も無く行けば大丈夫かな?

 久しぶりはやっぱり無しにしよう。向こうが覚えていないことだってある。久しぶりはまずい。

 

 まずは笑顔で乗り切って、それから小さく可愛く手をふって


「ダイジョブヨ、テキチガウカラー」


 身体強化ミスった。全然大丈夫じゃないわ、私。





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