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20話 意外なアイテムに食いつかれると戸惑う

・修正:各所(2018/10/19)

 大剣が横殴りにやってくるのを下がりながら盾で受け、剣でかち上げる。


「なに、その武器」


 ガブリエラの声はハスキーだけどやっぱり女性の声だった。近接特化ってこういう人か。


「いや、みればわかるでしょ。ただの盾と剣」


 私が答えるとガブリエラは構えを解いた。

 殺しにかかっといて武器に興味持つなんてなんなのこの人。

 

「そうか、この世界にはそういうのも転がってるんだ。ちなみにどこにあった?」

 

 殺気はもう感じられない。むしろ気軽ささえある。なんなら”かわいいーその服どこの?”くらいのノリだ。女子か!


「さあ? 南の大公閣下がダンジョンから出た出土品を陛下に献上したらしいけど。詳しくは知らない」


 北方には無いけど、魔王領や南方にはいわゆるダンジョンがある。よくミネロスとよばれる採掘専門冒険者が入っているらしい。

「ふーん、鉱山遺跡か。教えてくれてありがと、じゃ」


 剣を背中につるしたガブリエラは領兵を押しのけながら去って行ってしまった。なんなの。

 そして領兵ホント仕事以外しないな。さっきまで私襲われてたんだけど!? ロボットでも中に入ってんじゃないの?


 心の中でぼやいていると屋敷の外からアルマがやってきた。


「ルカ! 平気か?」

 アルマが駆け寄ってくる。


「おっそ——」

 変装したアルマのブーツには返り血が少し付いていた。領兵と同じデザインのブーツ。


「アルマ」

 見上げたアルマの笑顔には諦めと義務感が混じっていた。


「良くガブリエラを引きつけておいてくれた。おかげでユダの私兵達を返り討ちにする時間ができた」

「ガブリエラはなんであっさりひいたの?」

「それは——ユダ側がみんな死んだからだろうな」

 みんな、か。

 わざと話をぼかすアルマを非難できない。王都で、もしかしたら魔王討伐の旅で屋敷に招かれていたかも知れない。

 そういう杯をかわした相手を殺すのは夜盗を返り討ちにするのとはきっとちがう。


 自分の手で、記憶という自分の一部を切り取って捨てる。そんな自傷行為は命が軽いこの世界でも大多数の人は出来ない。

 でも目の前の同級生は違う。違うけどやった。必要だからやった。必要だから世界樹も斬った。

 でも、なんで必要なの?


「ごめん」

 私の口から謝罪の言葉が出てしまう。

 なにに対するごめんなのかと訊かれても、困るんだけど。


「おいおい、俺達が魔王すら倒した事忘れてないか? たとえ魔法無しでもその辺の私兵におくれをとるかよ」

 いつの間にかトビトとエヴァも戻ってきた。


「アルマ、はぐらかさない」

 真面目な所なんだからとアルマを小突く。


「ま、なんだ。そういうのはまだいいさ。周回遅れのルーキー?」

「周回遅れっていうな」


 しかたないとため息をつく。

 アルマの言うとおり、ルーキーがむきになって一線級の猛者の真似をしても仕方ないのだ。

 あせらず、出来る事をやっていこう。

 今のところは物理攻撃のみだけど。




タミラって悪役令嬢じゃなくない? というご指摘を受けました。ありがとうございます!

確かにその通りです。


次話あたりから修正版アンサーを出しますのでお待ちください!


つたない文章ですので、色々気になるところもあるかと思います。

そういった所も教えていただければとてもありがたいです。

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