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12話 ジェローナ子爵(伯爵継承予定)

(10/11改稿)

 トビトが輝いている、あいかわらず好きなんだねこういうの。でも鎧も輝いている。マナ漏れてるから。


「敵中を突破して砦にはいった辺境伯は馬から下りる間もなく守備隊に殺された。守備隊長が裏切っていたんだ」


「戦時中、魔王領メノスを治めたのはその守備隊長だった。戦後、その裏切り者は勝ち目のない戦いをしようとした辺境伯をやむなく殺し、魔族から民と財産を守っていたなんて言い訳して罪をまぬがれた」

 世渡り上手なんだね。あ、なんかわかっちゃった。


「もしかして、その人が先に入城しちゃったとか?」

 一番良いところを先に言われたからか、トビトが渋い顔をしてしまった。ごめんね?


「正解。アルマが叙爵したことをお仲間から聞いてあわてて入城したんじゃないかしら? 領軍に自分が正式に北方辺境伯となった、くらいは言っているでしょうね」

「コウモリ野郎がふらふらしやがって。だがやるとは思って準備はしてたんだよ。名前ユダだし」


「子爵の名前が裏切りと関係あるの?」

 エヴァが怪訝そうにしている。

 ごめんねエヴァ、異世界ネタなんだ。


「準備はしておいたってどういうこと?」

 こっちが訊いているのにトビトはあさってのほうを向いている。

 見ると偵察に行くって言っていたアルマが一組の男女を連れて帰ってくる所だった。


「首尾良く合流できたな」

「ああ、あっさりしたもんだったよ」


 後ろの人達は、男の人はアルマと同じような軽武装した貴族にみえる。女性のほうは、そのおつきの女中かな?

 魔法が攻防の手段のこの世界では護衛が女性であることが多い。

 そりゃね、同じ仕事ができるなら可愛い女の子の方を選ぶよ。

 そんな事を考えながら立っているとエヴァに小突かれた。


「一応貴族との初対面よ。固い挨拶はいらないけど、せめてお辞儀をしておくくらいはしておきなさい」

 そういわれてあわてて礼の姿勢になる。


 確かに。後で転移者だと言ったところで悪印象を0にはできない。第一印象は大事だよね。

 この世界はカーテシーなどは軽いものでも屋外ではやらない。ましてや今の私はほぼ男装だからね。


 

「ジェローナ卿、彼女はルカといって俺達と同じ転移者なんだ。理由あって山奥に隠遁して修行していた身だから多少の無礼は許して欲しい。ルカ、この人はジェローナ子爵、ジェローナ伯爵の嫡男だ」

 アルマがなんか大人っぽい事してる! あ、頭下げなきゃ。


支城を救援に向かったら裏切られていたって結構定番な気がします


ブクマ・評価、お気軽にどうぞ!


こちらの投降作品もよろしくお願いします!

『元英雄は壁をつくる 〜やりすぎ専守防衛による最強国家建設〜』

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