11話 策は練ってあるって!?
(10/11改稿)
メノスの街は黒い岩で作られた壁を持つ。
南方の新しい街道から外れ寂れつつあるとは言え、さすが国境を守る辺境伯の首都だけあって重厚なたたずまいをみせている。
その街の正門には濃いグリーンとグレーの紋章旗が垂れ下がっていた。
馬車を降りて遠くに見える濃い緑と銀の布を眺めているアルマ達と合流した。
「あの旗ってアルマの旗……じゃないよね」
「紋章旗は本人がいないと基本揚げないからな。俺の辺境伯としての紋章はこれ」
アルマがマントの下からメダルを取り出してみせる。
見れば盾の土台に魔王の象徴ある黒竜と世界樹が描かれ、その上を二筋の黄金のラインが走っている。
かっこいいと言えばかっこいい。でも
「攻めすぎじゃない? これ」
見る人が見れば”俺、魔王と一緒に世界樹も斬ったぜ”という主張で挑発している事になる。
「大丈夫、アドバイスくれた紋章官も”そういう受け取り方もあるかもしれませんね”っていってたからな」
紋章官さんそこは止めて欲しかった所!
「ま、とにかく気にすんな。敵に追いつかれて回り道した時点でこうなるのはわかっていた」
メダルをしまうついでに裏拳で頭を叩いてきた。
「なんで叩くの」
「良いポジションとってたからだな。じゃあちょっと偵察してくる」
アルマがニィと学生の頃のように笑って行ってしまった。さりげにフォローされてしまった。
「じゃあルカ? アルマじゃなければあそこにいるのは誰だと思う?」
エヴァが御者台の上で不機嫌そうにこっちを見下ろしていた。 え、誰かって?
「わかるはずないじゃない、私さっきまで湖の妖精役やってた引きこもりだよ?」
しぶしぶ学んでた王宮知識なんてスローライフ知識と大分入れ替えてしまっている。
「でしょうね。でも転移者として一通り戦争の経緯は知っているでしょう?」
…………ぬぅ
「おい忘れたのか? メノスからみて20ディジィ南の砦を魔族が急襲して戦争が始まったって最初におそわっただろ?」
トビトに言われても首を振るしかない。
「まあいい。じゃあおさらいするか。砦からの救援要請を受けた当時の北方辺境伯ブルノ=デ=アルゴスはすぐに駆けつけたんだ」
「真面目だね」
辺境伯だったら職業武官にやらせればいいのに、と思う。
「そう、真面目だ。でも敵はそこを突いたんだ」
「どういうこと?」
まだ勇者クランの一部はアルマの味方ということです。
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