表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/105

第91話  牢屋

【定期】YouTubeで月曜から金曜まで小説作る配信します。開始時間は13時半ぐらいからです。スリーユウで検索すれば出てきます。尚、祝日とかは休みです。

老人が案内したのは、余りにも周りの建物に馴染んでいない建物だった。周りの建物は、柱、屋根、壁だけの最低限の作りをしているのにその建物は、壁の装飾、彫り物、派手な屋根の色と金をふんだんに掛けたような建物だった。


「何ですか、この建物は」


アベルが驚きの声を上げると老人が説明をし始めた。


「この建物はその者たちの勤めていた場所じゃ」


老人が指を指したのは、今、捕まっている兵士たちだった。


「なるほど、だから、こんなにも無駄な所に金を使っているんですね」

「そういう事じゃ、中にそいつらが使っていた、牢屋があるからそこを使うがよい」

「分かりました、ありがとうございます、ご老人、今更なのですが名前を伺っても宜しいでしょうか?」「儂か?儂は、ここの町の端に住む、グレンダと言う老人じゃ」

「何故、貴方の言葉で町の人が動いたのか聞いても宜しいでしょうか?」


アベルはさっきからそれが気になっていたが、フェリクスは直ぐにそれに口を挟む。


「やめとけ、アベル」


アベルは今まで聞いた中で一番、フェリクスの声が冷たい事に気が付いた。


「儂は別に構わんよ」


フェリクスはなんでグレンダさんの言葉を町の人が聞いたか、想像がついていた。このグレンダと言う老人が町の代表などでない場合、一番酷い事をされたと。


「儂の娘はそいつらに殺されたのじゃ」


短い言葉だったが、その言葉の重みは計り知れなかった。


「すまない」


アベルは話を聞いて気分が悪くなったのか、先に中に入って行った。その様子を見て、フェリクスは老人の方に向き直った。


「性格の悪い人だ」

「そうかの、あいつらの罪を裁くと言うなら、避けては通れん道だと思うがの、そう言う、お主は平気そうじゃの」

「慣れていますので」

「その年で慣れているのも悲しい事じゃの」

「あいつらの罪はしっかりと問いますので安心して下さい」

「もう一人の若者だけだったら心配だったが、お主が居れば、問題なさそうじゃの」

「後、すみませんが、この馬車の物はどうすればいいでしょうか?私たちは最後の方しか、見ていませんので誰のものか、判別できないのですが」

「それなら、皆に知らせておくから、中に入れておくといい、それではな」


老人は、それだけ言うとその場を去って行った。


アベルは暫くして帰ってきた。その間にフェリクスは馬車の中身を建物内に入れ終わっていた。


「あれ、グレンダさんは?」

「帰ったよ、それよりさっさとこいつらを牢に入れるよ」

「しかし、よくよく考えたら、こいつらをこのまま放置するわけにも行かない、ずっと連れまわすわけにも行かないし、どうする?」

「それなら、親父に連絡して、至急各地に統治できそうな誰かを派遣してもらうよ、多分、明日にでも来ると思うよ」


フェリクスは中にあった牢屋に罪人たちを放り込むと、耳のイヤリングに触り、遠話の魔法を作動させた。短い言葉で要件を言うと、フェリクスは魔法を切った。


「どうだ、人を寄こしてくれそうか?」

「ああ、至急向かわせるってさ、さぁ、こいつらを牢に放り込んだし、暇つぶしに港でも見に行きますか」

「大丈夫なのか?もしかしたら、こいつらだけ、知っている抜け道があって抜け出したりしたら、大変なことになるぞ」

「全く、アベルは心配性だな、なら、さらに魔法を掛けとくとするよ」


心配性なアベルの為にフェリクスは牢屋にさらに魔法を掛けた。しかし、アベルの心配も間違いではなった。周りの装飾ばかりに金を使っていて、この建物は中身がスッカスカだった。やろうと思えば、すぐに壁を抜けた。そんな事は分からなかったが、魔法を掛けたことによって完全に、罪人の逃げ道は無くなった。


「さて、それじゃ、いこう、アベル」

「そうだな」


しっかりと罪人を牢に放り込んだ2人は町の様子を見に行った。


町の様子は意外にも活気に満ちていた。港の市場では、声が飛び交い、魚を売っていた。


「色んな魚が売っているのだな」

「まぁ、この国はここの港で生計を立てていたもんだからね、この海の幸が無かったら、この国は直ぐに潰れていたと思うよ」


フェリクスも初めてくる場所だったが、売られている魚はどれも美味しそうなものばかりだった。果たして小人精霊が言っている美味しいものはどれなのだろうかと、フェリクスは周りを見渡していた。


「そこのお兄ちゃん達、味見でもどうだい?おいしいよ」


魚を売っている一人がフェリクス達に声を掛けてきた。


「では頂こうかな」

「あ、待って」


アベルはフェリクスの制止の声も聞かず差し出された刺身を食べた。そうすると、魚を売っていた人の態度が急に変わった。


「今、食べたね、兄ちゃん、金貨一枚だよ」

「え?」


要求された金額にアベルは困惑の声を出す。そして、フェリクスは頭を抱えた。


「タダとは言ってなかったからね、いまのはアベルが悪い、勉強代だね」


魚を売っていた人にフェリクスはアベルの代わりに金貨を投げた。


「毎度あり」


少し歩きアベルがフェリクスに話しかけてきた。


「こんな事があっていいのか?フェリクス」


アベルはだんだん怒りが増してきたのか、フェリクスに怒鳴ってきた。


「俺に言わないでよ、良くはないけど、俺から言わせれば物の値段はその人が勝手に決めていいんだ、それを確認せずに物を食べた、アベルが悪い、今回は払える値段だったから良かったよ、どうしてもって言うなら、ここに値段を決める法律でも決めるんだね」

「絶対にここにその法律を作ってやる」


妙な所でアベルの火が付いた所で、また2人は探索を再開した。



ブックマーク、評価、ありがとうございます。

とりあえず、20話ぐらいまで修正してみました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ