ファンタジー小説を書く人へ向けた、我流ネーミング紹介
初めましての方は初めまして。そうでない方はどうもです。約80名の私の作品をブックマークしてくださっている方はいつもありがとうございます。
今回は、誰もが悩むだろうキャラクターの名前や、土地の名前について、私なりのやり方をご紹介させていただきます。
「別に悩んでねーし」「お前なんぞ知らん」と思われた方は、このあたりで切り上げることをお勧めします。今回は「私なりの」「名前の付け方」のエッセイですので!
さて、さっそく本題である名前の付け方について【私なりの】やり方をご紹介します。
一言で言えば『アナグラム』です。
ご存知ない方のためにアナグラムの説明をしますと、一種の言葉遊び・文字遊びのことです。
意味のある言葉を並び替えて、別の意味になる言葉を作る……、という言い方で伝わりますでしょうか?
一例を挙げますと「ひるやすみ」という言葉でしたら「見る冷やす」と並び替えたり、といった形のものです。
自作【異邦からの契約者】での名前、地名から幾つか書き記しますと--。
《大陸東の国名》を私はエスト国としております。
これはまず『東』を英訳して『EAST』に変換し、それを発音にした『イースト』をアルファベットに戻し『EST』と書き、ここからエストという国名を作りました。
物語冒頭の舞台である《テーレ大樹林》は、木の英語表記「tree」を並べ替え「tere」。これをローマ字読みして《テーレ》という名前を作りました。
地名に関しては、その土地にまつわる何かをアナグラムするのが私的にはオススメです。
名産品が小麦の国でしたら、小麦を使った料理を街の名前にする、などですね。
「パン」→「bread」→「abred」→「アブリード」
【異邦からの契約者】に出てくる街「ラクス」は、焼き菓子である「ラスク」をただ並べ替えただけのものです。最新話付近で頻出している「スコーネ」は、英語表記「scone」を英語読みとローマ字読みの組み合わせで作っていたりします。
こんな形で【異邦からの契約者】に出てくる大体の地名はアナグラムで作っていますので、元の単語を読み解くという楽しみ方もできますよ!(ダイレクトマーケティング)
続いてキャラクターの名前についてを紹介します。
これについては、どんなキャラクターかによって決めています。
例えば私の小説に出てくるメインキャラクターの《ティアナ・ダンデリオン》は「困難に立ち向かう力強さ」という核を元にして生まれました。
そこから何を想像するかは人それぞれですが、私は「たんぽぽ」を連想しました。
「たんぽぽ」は英語にすると「dandelion」です。本来の発音では「ダンデライオン」ですが、それでは安直過ぎると思い、ローマ字読みである「ダンデリオン」としました。もちろん姓です。名である「ティアナ」は完全に語感で決めました。
既にキャラクター性が決まっている場合は、そのキャラクター性にあった花言葉を探して、その花の名前を使うのもいいと思いますよ。
もしも「変わらぬ愛」を主人公に注ぐヒロインでしたら、スターチスあたりですね。
英語表記「statice」をローマ字読みして「スタチス」としたり--、この場合は姓ですね。そこに、今回はカラーイメージからの名を付けてみましょう。「変わらぬ愛」が友愛であれば、暖色系の色(例えば赤やオレンジ)である浅緋をイメージカラーにして、「浅緋」を読み替えて《アサヒ》としますと。
アサヒ・スタチス
どうでしょうか? なんだかそれっぽい名前に思えませんか?
思えませんか……。
さておき、花言葉に限らず、世の中には石言葉というものもありますし、そういった物の中からキャラクターに合った事物を探すと、案外しっくりくる名前を決めることができると思います!(超個人的意見)
ちなみに私の小説に出てくるキャラクターは大体の場合で言葉遊びから名付けられていますので、その原点を想像するという楽しみ方もできますよ!(ダイレクトマーケティングver.2)
更にちなみに、主人公である《足立義利》は、作品が『精霊との契約』に重きを置くので『契約』に関する言葉から名前を考えました。
『契約』には別の言い方として『誓い』や『契り』、『約束』や『盟約』などがあります。
『義利』は普通に読むと『ギリ』です。この名前を『足立』はそのままに『義利』を『ギリ』として、続けて読むと『アダチギリ』となります。『契り』という言葉が隠れていたのです!
更に更に、残った文字は『仇』ともできます。
契り(=契約)が仇となる。そんな隠された意味を、主人公の名前に入れてみました。
以上で名付けに関する私なりのやり方は終了させていただきます。
このエッセイが誰かの役に立てれば幸いです。
質問や、ご意見・ご感想、あれば気軽にどうぞ!
初のエッセイですので、読みにくいところや分かりにくいところが多々あったかと思われます。
お目汚し、失礼しました。