第4話 イリアの夢
空は高く、緑は濃い。命は溢れ、喜びを歌う。
真夏の太陽が繁木のフィルターで濾過されて、木漏れ日となってアスファルトに散らばっている。
生命賛歌の蝉の声は、近くから、遠くから、絶え間なく鼓膜を震わせる。
湿気と熱気に塗れた大気は、大人びた少女の薄化粧をじんわりと剥がして素肌を曝し、
水撒き用のホースの周りでは、やんちゃな男子生徒が歓声をあげながら悪戯に興じている。
今日もまた、一寸の隙もない、夏。
ここは魚里高校の校舎前、緑と影の多い中庭は、生徒達のお昼の人気スポットの一つとなる。
仲の良い生徒の群れが、アスファルトの上に飛び石のように散らばって、あるいは固まって、遠足のような明るい食事風景を形成していた。
「はーいオルタ様。お待たせしました、砂糖水ですよー」
砂糖水がなみなみと入った洗面器を、タツマは両手で差し出した。50cmほど髪を伸ばしたオルタが、短剣ごとジャボンと水の中へと飛び込んだ。飲むというよりも行水をするような風体で、オルタがじゅるじゅると中の液体を吸い上げていく。
「……ねえタツマ、もっといいものなかったの? カブトムシじゃないんだからさ」
タツマの隣に座るカヤが気の毒そうにそう言ったが、オルタはぷるぷると髪を横に振ってカヤの言葉を否定する。
髪についた砂糖水が辺りにぴっちゃぴっちゃと散り、アスファルトに水玉模様を残した。
「いや、オルタ様が今日は砂糖水がいいって言ってたからさ。今日は水物を取りたい気分なんだって」
オルタが今度はぷるぷると髪を縦に降る。砂糖水がまた、ぱっちゃぱっちゃと散った。
「ふむ、学校にお神酒をもってくるわけにもいかぬしな。オルタ様がよいといっているのだからそれでいいだろう、カヤよ」
「うーん、それでいいのかなあ……」
イクアラの言葉に、カヤが釈然としない表情で頷いた。
生徒がたむろする中庭の一角で、タツマ達魚里高校ダンジョン部の一年生数名も固まって食事をとっていた。
基本的に寮生の多い魚里高校のダンジョン部。部員の殆どは昼食を学食で済ましているが、タツマ達、数少ない自宅通い組は、クラスの垣根を越えて昼間の中庭へと集まっていたのだ。
「で、こっちはっこっちで、凄いお弁当ね……」
「えっ、わわ、わたしのことけぇ?」
オルタが砂糖水を啜る隣では、イリアがお弁当箱に手を伸ばしていた。イリアの膝のうえには、小型の赤くて可愛らしいお弁当箱が二段になって重なっている。
中には色とりどりの美しく、かつ高価な具材が綺麗に敷き詰められており、カヤにつられてのぞき込んだ金敷も、良く通る声で感嘆の声を上げた。
「すごいねー、イリアちゃんのお弁当。これ、全部イリアちゃんが作ったのー?」
「ちち、違うけん! わたしじゃのうて、比婆さんが作ってくれたんよお」
「ヒバさん? ひぃお婆さん?」
「ち、ちがうんよ、お婆さんじゃなくて、お爺さんで、比婆さんって名前の人。いつもは実家の方におるんじゃけど、昨日は日曜じゃったからウチのマンションに来てくれて、お弁当も作ってくれて……」
「家族ってわけじゃないのか? イリア」
女達の会話にタツマも遅れて加わった。タツマが用意した砂糖水は既に空となっており、オルタは濡れた髪を乾かすように、洗面器の縁に髪の毛を広げてぶら下げていた。
「ええっとねえ。家族みたいなもんなんじゃけど。なんてゆうたらええんじゃろなあ。ウチの実家で、おうちの世話をしてくれとる人なんよ」
「ひょっとしてそれって、執事とかメイドっていう職業の人か?」
「あ、ええっと。そういうことに、なるんかなぁ……」
イリアの自信なさげな返答に、全員が一度に顔を見合わせた。
「す、す、すごいよイリアちゃん! メイドさんとか執事さんのいる家なんて初めて聞いたよ! お金持ちなんだねー、イリアちゃんの家」
金敷の良く通る声が中庭に響いたせいで、周りの生徒達も一斉にイリアたちの方を振り向いた。
「そそ、そんなことないけえ! メイドさんも執事さんも一人ずつしかおらんし! そんな大袈裟なことじゃないけえ!」
イリアは赤面する顔を仰ぐようにぶんぶんと右手を振って金持ちという言葉を否定したが、「それは十分に金持ちだろう」と、周りの誰もが思った。
「でも、その割にはイリアっていつも金欠よね?」
カヤがこれまでのイリアの素行を思い出しながら首を傾げる。
イリアの食事といえばふりかけご飯がデフォルトである。練習後に部の炊き出しがあるときなどは、タッパーに詰めて家に持って帰っているイリアの姿を何度か見かけたこともある。
金持ちの娘というイメージは、カヤは持っていなかった。
「うぅ……、この間ネットを繋げてもろうて、それでちょっと、赤ヘルグッズ買いすぎてしもて……」
イリアの金欠の理由、それは彼女がヒロシマにあるプロ冒険者クラン、レッドヘルバトラーズの熱烈なファンであることに他ならない。
二週間前までは練習後、毎日のようにスタジアムへと通っては、グッズを買いあさっていたイリアではあったが。タツマが近所のお好み焼き屋を紹介してからは、イリアがスタジアムに通う回数は減った。しかしその代り、今度は通販で買い物をすることを覚えてしまった。
イリアの月々の仕送りは実は30万円。光熱費や家賃などは親が直接支払っているのでそこに含まれてはいない。その30万円のほとんどを、イリアは赤ヘルこと、地元のプロ冒険者クランに貢いでいるのだ。
レッドヘルバトラーズ、通称赤ヘル。ダンジョン競技のプロ冒険者クランとしては、万年最下位のお荷物クランではあるのだが、それでもしっかりと経営が維持できているのは、地元からの熱烈な支援と、毎週のように新作が発表される赤ヘルグッズの売り上げにある。
イリアが今、何気なく使っている赤い弁当箱も、地元の漆器工房と赤ヘルとのコラボレーションの一品であり、実は三万円する一品であったりする。
イリアの金銭感覚はハムスターの食欲に近い。あればあるだけ浪費してしまうのだ。例え仕送りが月50万あろうとも、彼女の金欠は変わらないだろう。
「せめて食費ぐらいは残しとこうぜ……、イリア」
比婆という名の執事にタツマは会ったことはないが、休みの日にわざわざ料理を作って置いていく辺り、イリアから目が離せないのだろう。
タツマもチームメイトとして、あるいはご近所として、色々とイリアのことを心配している。他人事とは思えなかった。
「……って、おいタツマよ! オルタ様が蟻にたかられてるぞ!」
「うわっ!? 本当だ! すみません! オルタ様!」
そしてタツマがイリアとの会話で目を離していたその隙に、どこから這いよって来たのか、蟻の大群がオルタにびっしりとたかっていた。
オルタがいやいやと髪を横に振るが、蟻はオルタの髪の隙間にびっしりと潜り込んで離れない。
「くそっ、こいつら全然とれねえよ!」
「これは一度水道で洗い流した方が早いな」
タツマとイクアラは、蟻塗れのオルタを抱えながら慌てて水場へと向かって行った。
中庭にいた食事中の生徒達が、口元を抑えながら目を背けた。
「もう、タツマったら! 砂糖水なんて飲ませるからこうなるのよ」
「あははっ、でも仕方ないよー。蟻がたかるなんて、予想つかないし」
男二人が場を離れたことで、そこにはカヤ、イリア、金敷の女三人だけが場に残された。
呆れるカヤと、笑う金敷。そしてイリアは、何かをかみしめるように、こう言った。
「でも、こうやってみんなとお昼食べるんは、ほんとええよねえ」
「どうしたのイリア? 改まって」
カヤと金敷がイリアを見つめる。女性だけとなった気安さからか、あるいはそれはイリアの小さな勇気だったのか、イリアは一度きゅっと口を結ぶと、これまで誰にも聞かせた事がなかったことを話し始めた。
「わ、私ね、いままであんま友達できんかって、高校に入るまで……、ううん、紅白戦がおわるまで、こうやってみんなと一緒にご飯食べたこと、あんまりのうて……」
イリアは高校生としては随分と小さな手で、弁当箱を脇に置いた。
「わたしエルフじゃろ? じゃから小学校は4年生のときから通い始めたんじゃけど、ちっこくて、あんま相手にしてもらえんかったんよ」
この世界の義務教育においては、種族特別遅延制度というものがある。
世界には寿命も成長速度もさまざまな、数多の種族が混在している。故に中世の頃は、それぞれの種族の肉体年齢と習慣を元に、成人の日が定められていたはずだった。
しかし近世から現代になり、様々な種族が一つの町に共存するようになると、成長の早い種族も多い種族も、単純な同じ一つの教育機関に押し込められることとなる。
義務教育が始まる7歳の時点で、種族としての肉体年齢が12を超える者もいれば、3つに満たぬ者もいる。
体が成熟している分には特に問題はないのだが、未熟な方はそうはいかない。
故に成長の遅い種族に限って、二年生や三年生からの編入も可能となっている。これが義務教育における、種族特別遅延制度である。
イリアのような純血エルフというのは、特に成長が遅いことで知られている種族でもある。平均的な成長速度から若干遅いヒト族と比べても、成長速度はその三分の二程度。イリアが初めて小学校の校門をくぐったのは、四年生の時だった。
すでに少年少女の階段を登り始めた小学高の高学年のグループの中に、入学してしまったピカピカの一年生。純血エルフということでいじめられることはなかったし、可愛がってくれた者達も何人かいたが、同格の友人としては相手にはしてもらえなかった。
「勉強だけは比婆さんとかに教えてもろとったから、どうにかついていけたんじゃけどね、ほかのことはダメダメじゃたから。あんま友達もできんで、小学校の頃は、学校にもあんまり行きとうなかったんよ」
「イリア……」
カヤも金敷も、イリアという少女のことを見誤っていたことに気が付いた。
幼さからくる素直さと明るさに目を取られがちだが、幼さ故の悩みも、彼女は同時に抱えていたのだ。
純血エルフで、とびきりに強力な守護持つ少女は、自身の能力と肉体と精神のアンバランスさにずっと苦しんでいたのだろう。
「でもね、でもね、そんな時にね、比婆さんが赤ヘルの試合につれてってくれたんよ!」
しかしそのイリアの声が、突然明るいものへと変わる。
「そんときはダンジョン競技のこともなんも知らんかったし、どっちが勝ったか負けたかも、よおわからんかったんじゃけど、とにかく楽しかったんよ! 周りはみんな知らん人ばっかりじゃのに、おじさんもお婆さんもおったし、私見たいな子供もおったけど、スタジアムじゃとみーんな一緒じゃったんよ」
その瞳は何を思い出しているのだろうか、イリアの目が、万華鏡のようにキラキラと輝いていた。
「みんなで同じ歌を歌って、みんなで一緒にスクワットして、みんなで一緒に喜んで、みんなで一緒に残念になって。すごいよねえ、スタジアムじゃと、何万人っていう皆が、みんな同じことを考えとるんじゃって! そっからは赤ヘルで試合がある時は、毎回つれていってもらったんよ」
イリアのそれは逃避と呼べたものかもしれない。しかしそれで少女の心は救われたのも間違いないだろう。
学校に行きたくないと言っていた少女は、ちゃんと学校に行けばスタジアムに連れてってもらえるという“ご褒美”のお蔭で、休むことなく学校に通った。
「赤ヘル、負けてばっかりじゃし、カッコ悪いゆう人もいっぱいおるけどね。でもね、みんなで一緒になって応援できるって、凄いことやと思うんよ。応援しながらね、勇気もいっぱいもらえるんよ。じゃけえ、私もああいう風になれたらええなあって、なれたらええなあって……」
「へー、それがイリアの夢なのか?」
「へ? タ・タ、タツマ君!?」
気が付けば、タツマがイリアのすぐ後ろに立っていた。蟻塗れだったオルタもすでに洗い終わって、短剣と共に鞘に収まっている。
「プロになって、赤ヘルの選手になる。それがイリアの夢じゃないのか?」
「プ、プ、プロとか、夢とか……、そ、そんな大袈裟なことじゃ……」
「あれ? 違うのか?」
タツマが真っ直ぐにイリアを見つめる。
イリアは誰かに助けを求めるかのようにしばらく視線を彷徨わせていたが、最後は観念したのか、自信なさげに、僅かにコクリと頷いた。
「別に凄い選手になれんでもええの、赤ヘルの選手になれんでもええの、まぐれでも、何かの間違いでもええから、赤ヘル迷宮のフィールドに選手として立ってみたいんよ。ずっと見とったスクリーンの向う側に、一度でええから、立ってみたいんよ。私じゃ無理やとは、わかっとるんじゃけど……」
赤ヘル迷宮に選手として立つ、それは並大抵のことではない。
赤ヘル迷宮はこのニホンに12しかない特級ダンジョンの一つである。特級ダンジョンに潜ること、それは甲子園ダンジョンというただ一つの例外を除いて、プロの冒険者にしか認められていない特権なのだ。
つまり赤ヘル迷宮のフィールドに選手として立つということは、同時にプロの冒険者を目指す事も意味しているのだ。
「できるよ、イリアなら」
しかしイリアの自信なさげな言葉を、タツマが強い口調で退けた。
「それがイリアの夢なんだろ? 自分の夢ぐらいで自分で信じられなきゃ、何も始まらないぜ?」
夢という言葉を人は簡単に口にする。
しかし本当に夢を持っている人間というのは実はとても少ないのではないだろうか。
夢という言葉を口にしながら、ぼんやりとした日常を過ごし、いつかその夢が勝手に近づいてくれるのではないかと、そんな都合のいい妄想を願っているだけなのではないだろうか。
自分を信じられない者に動き出す事は叶わない。そして自分から動き出すことができた時、妄想は初めて、夢に変わるのではないだろうか。
「もちろんイリアだけじゃなくて、俺もイリアのことを信じてるからな」
その言葉に、少女の胸が大きく跳ねた。
「イリアの夢が叶う日には、誰よりも早くおめでとうを言わせてくれよ。どこにいても、飛んでいくから」
「タ、タツマくぅん……」
小学生のような見た目の少女の唇から、女の、甘い声が漏れた。
肉体の成長の遅いイリアではあるが、彼女も歴とした15歳の少女だある。
他人よりは遥かに遅い歩みで、それでも彼女なりのスピードで、大人の階段を登っているのだ。
「ふむ、些細な話題から息を吐くように自然さで口説き文句へと繋げてきたか……。見ているかカヤよ、あれが高校になって大きく成長した我らの親友の姿だ」
「大丈夫、大丈夫、まだ……、まだ矯正できる……はず」
そして日々成長している友人に対し、中学時代からの親友も心を痛めていた。
「あら、あなた達ー、ちょうどいいところにいたわね」
その時、タツマ達5人を遠くから呼び止める声がした。
魚里高校ダンジョン部の監督、厳島ミヤジがハイヒールを鳴らしながら、小走りでタツマ達の元へと近づいて来る。
「何かあったんですか? 厳島監督」
「ええ、あったのよ。別に今日のミーティングの時に知らせてもよかったんだけど、こういうことは早く知らせておいたほうがいいからね。明日の火曜の予定だった準決勝なんだけど、今週の日曜に延期が決まったわ」
「延期ですか? またなんで?」
ダンジョンの中で行われるダンジョン競技に雨天順延はない。延期というのは、タツマには耳慣れぬ言葉だった。
「準決勝と決勝の舞台となる予定だったニコウヤダンジョンが、休眠期にはいっちゃったそうなのよ。一昨日開催された他校の試合がとんでもないロースコアゲームになったことで、冒険者協会が原因を調べてたそうなんだけど、ここ数日、ニコウヤダンジョンで魔物が全くポップされていなかったことが判明したのよ」
ダンジョンにはまるで火山のように休眠期と活動期が存在する。その頻度はダンジョンによってまちまちではあるのだが、数十年に一度から数百年に一度のサイクルで、休眠期にはいってしまうのだ。
休眠期に入ったダンジョンでは、倒した魔物がリポップされず、狩られた数だけ魔物が減り続けてしまう。
魔物を倒すことを競い合うのがダンジョン競技。魔物の存在しないダンジョンでは、もちろん試合そのものが成立しない
「ま、うちはこないだまでレギュラー陣が“インフルエンザ”だったわけだしね、どちらかと言えば恵みの雨ってところかしら」
厳島は含みを持たせながらそう言った。
タツマ達がカエデを救うために軍艦迷宮に潜り、レギュラーの内の数名が瀕死の重傷を負ったのが僅か5日前のことである。オルタの魔法と出し汁により、傷こそ言えているものの、未だベストコンディションとは言えない。
与えられた五日間のモラトリアムは、魚里高校ダンジョン部にとっては朗報といえよう。
「でも監督、一週間遅らせただけで、休眠期って終わるものなんですか?」
「それは無理よ。ダンジョンの休眠期は最低でも一年が相場だもの。だから準決勝と決勝は別のダンジョンで行われることも既に決まっているわ」
「別のダンジョン、ですか?」
「……しかし地区予選の準決勝・決勝を開催できる規模のダンジョンとなると、そう簡単には……」
厳島の言葉に、タツマとイクアラが顔を見合わせた。
地区予選も準決勝・決勝となると、数万人単位の観客が動く、例えば紅白戦の舞台となったオノミチ水道迷宮などでは、絶対に収容不可能な規模ではあるし、ビデオやスクリーンが完備されている迷宮でなければダンジョン競技の試合は観戦できない。
無観客試合にすればその問題も解決はするが、それぞれの学校の生徒も、高校ダンジョン競技のファンにも、不満の残る決断となるだろう。
「一つだけあるでしょ? ここヒロシマに数万人規模の観客を収容できて、スタジアムも商業用に管理されているダンジョンが。冒険者協会も思い切った決断をしてくれたわ。甲子園に向けた前哨戦としてはこの上ないものになるわよ!」
厳島の言葉に全員が顔を見合した。カヤが皆を代表する形で、恐る恐ると、尋ねる。
「ええーっと、そのダンジョンって、ひょっとして……」
「そう、赤ヘル迷宮よ!! …………ってどうしたの? みんな微妙な表情して、赤ヘル迷宮よ、嬉しくないの?」
胸を張り、腕を組みながら宣言した厳島に対し、厳島意外の全員が、イリアの方へと視線を移す。
そしてタツマは宣言通り、誰よりも早くこう言った。
「ええーっと、おめでとう。夢が、叶うな、イリア?」
「……へ? ……え? あ、あれ?」
イリアの夢は、決意から二分で叶うことが決まった。