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第五話 力の使い道?

かなり急展開です。

「異世界は必ず不思議生物がいる。例えばポ○モンとかスラ○ムとか……」


異世界環境活動家より


★★★★★★★★


第五話 力の使い道?


夜、誠が寝た後でミラは一人自室で考え事をしていた。誠のことについてだ。


「誠ってほんまに何者なんやろ。出稼ぎに来た村人って言うのは嘘だろうし……。あの力、人間かどうかすら怪しいで」


ミラは誠の嘘を見抜いていた。だが誠には助けてもらった恩があることと、誠が本当に困っている様子だったのでミラは誠を雇ったのだ。


「でも悪い奴ではなさそうやしなあ。そのうち話してくれるよな」


ミラはそういうと蝋燭を消し、眠りについた。


★★★★★★★★


「誠、今日こそしっかり商売するでぇ! 昨日売れなかった分しっかり売らなあかんからな!」


ミラは気合いが入っていた。誠も昨日できなかった分気合いを入れる。


「よし、ミラ雑貨開店や!」


ミラは店の戸を押し開ける。そして開店中と書かれた看板を道に出した。


「誠、ウチは商品の整理してるからしっかり店番するんやで」


ミラはそういって店の奥に引っ込んで行った。店のカウンターには誠だけが残される。しばらくして誠にとって初めての客が来た。紫色という地球じゃお目にかかれない髪色をした女性だ。女性はしばらく店内を見た後で小さな瓶を手に取った。そしてそれが気に入ったようでカウンターに持ってくる。


「この香水いくらかしら?」


「はいはい、少しお待ちを」


誠はミラに手渡されていた商品の値段表のページをめくり始めた。値段表には百近い商品の値段が書かれていた。なんでも屋のようなミラの店は商品が多いのだ。しかし誠はすぐに目的の商品の値段を見つける。


「えーと三百ドランになります」


誠が値段を告げると女性はぶつぶつとつぶやく。そして誠に値段交渉をしてきた。


「三百ドランだと食事に使うお金がなくなっちゃうわ。二百ならなんとかなるんだけど……」


女性は流し目で誠を見る。白いワンピースのような服の間から豊満な胸も顔を覗かせた。誠は頬を真っ赤に染めた。


「む、無理です。値下げはできません!」


誠はクラクラしながらも言い切る。それを聞いた女性は誠にしな垂れかかってきた。


「ねぇ、お願いよ~!安くしてくれたらいいことしてあ・げ・る」


誠は理性を総動員して誘惑を振り切ろうとする。もし、ここが誠の店だったら誠の理性は崩壊していたかもしれない。だが、ここはミラの店。誠の理性は女性の誘惑攻撃に見事耐え切った。


「ダ、ダメですよ。値下げはできない!」


「もうっ、つれないわねえ。はい、三百ドランよ」


女性は金貨を懐から三枚取り出し、カウンターの上においた。そしてそのまま歩き去っていく。


「とんだお客だったな……」


女性が去った後で誠はしみじみとつぶやいた。

その後、誠は順調に商売をこなした。お客が数人来たが、とくに問題はなかった。そして二時間ほどたったところでミラが店の奥から出てきた。


「店番は大丈夫やったか?」


 ミラは誠が心配だったのかすぐに話しかける。誠は苦笑しながら答えた。


「最初に変なお客が来たけど、他はなんとか大丈夫だった」


「そうか、それならよかったわぁ。なら良い時間だしお昼にしよか」


ミラは店の看板を休憩中にすると、また店の奥に入っていく。誠もそのあとについて行った。


「アメリ神様、日々の糧を与えてくださることを感謝いたします」


ミラはそうお祈りして食事を取り始めた。誠もミラのスタイルに合わせて見よう見まねでお祈りしてから食べる。食卓の上には湯気を立てる料理が並べられていた。クロワッサンのようなパンを主食とする西洋風の食事だ。


「う~ん、おいしい! ミラは料理が上手いな」


 誠はスープを飲みながら、ミラを褒めた。スープはブイヨンが効いていておいしいものだった。


「ふ、当たり前や。ずっと一人で暮らしてればこれくらいにはなる」


ミラは誠の賞賛に照れながらも胸を張る。そして満面の笑みを浮かべた。二人の間になごやかな時が流れる。

 その後しばらくして、誠が食事の最後の一口を食べた。


「さあ、また仕事するでぇ!」


「よし、また頑張るとしますか」


ミラと誠はそう言うと食器を片付け、店へと戻る。そしてまた働き始めた。

 午後からは結構な数のお客が来たが、誠は一人一人丁寧に接客をしていった。ミラはその間、帳簿をつけていた。

 そうしているうちにあっという間に夕方になった。


「そろそろ店じまいの時間や。今日はご苦労様」


 ミラは帳簿を閉じてカウンターにしまう。そして笑いかけながら誠をねぎらった。ねぎらわれた誠の方もミラに笑みを返す。


「いやいやミラの方こそご苦労様だ」


誠はそういって店の戸を閉めようとする。しかし、そこに一人の少女がやってきた。


「すいません! ドラゴン、ドラゴンの爪の粉は売ってませんか!」


白いローブを着た小柄な少女は、その長い金髪をなびかせながら店に飛び込んできた。誠とミラは唖然としたがすぐに対応する。


「ドラゴンの爪の粉? ちょっと待っててや、在庫があるかもしれない」


ミラは店の棚を勢い良く漁る。だが、しばらくしても肝心の商品は見つからない。


「あかん、そう言えば売り切れだったわ」


ミラは最近「ドラゴンの爪の粉」が売り切れていたことを思いだした。存在すら忘れかけていた商品だったので覚えていなかったのだ。


「そんなぁ! 困りますぅ! ここでも売ってなかったらどこで買えばいいんですかぁ~!」


少女はあたふたと騒ぎ立て始める。棚にぶつかったり、商品を落としたりして大変だ。


「そんなに騒がんといてや! ほんとに一体どないしたん?」


「実は先生が魔法に失敗して……。と、とにかくドラゴンの爪の粉がいるんですぅ! お金ならいくらでも払いますから!」


「でもなあ、あれは貴重な品だから……金積まれても入荷はなかなかできないんや……」


そういうミラの言葉を聞いてなお少女はミラにお願いしてくる。

 そこでミラは誠を近くに呼んだ。そしてそっと耳打ちをする。


「誠、ドラゴンと戦う勇気ある? あの子相当困ってるようやし、魔法使いと繋がりができるのはチャンスなんや。古代種倒せゆうわけやない、飛竜でいいから。お願い、頼む!」


ミラはそういって誠に頼み込んだ。ミラは誠ならドラゴンを倒せると思ったのだ。


「そんなの無……でもないか」


誠はすぐに断ろうとしたが、自分の身体が恐ろしく強くなっていることを思い出した。今の身体ならなんとかなるかも知れない。そう思った誠は悩みに悩んだ末に引き受けることにする。


「わかった。俺がドラゴンを退治して目的の物を仕入れよう」


誠はこうしてファンタジーな生物、ドラゴンと戦うことになったのだった。



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