ユニークアクセス数に対する獲得評価ポイントの「ボーダーライン」は、いったいどのくらいなのだろうか?
ランキング入りしていなくても、面白い作品はたまにある。
一方、ランキング入りしていても、クソみたいな作品もチラホラ。
これは「固定読者」や「相互フォロワー数」などによって生み出される格差でもあるが、そういったものを持たない野良の新規作家たちは、期待以下の低評価に、心を折る。
たとえば、「50人に読まれ、10ポイント」の評価を獲得した作品と「10000人に読まれ、1000ポイント」を獲得した作品があったとする。
獲得評価ポイントだけを比較すれば、100倍の差であるが「読者数あたりの評価獲得率」でいえば、むしろ前者の方が優秀であったりもする。
読まれないことには、何も始まらない。
これが、なろうの鉄則。
だが、なまじっか「書ける人」ほど、無名でも一定のPV数が見込める「あざといタイトル」などの戦略を嫌ったりもするので、やはり苦戦する=運ゲー要素が高まる。
さて、本題。
自分が書いた自信作が、予想外の低評価であった時、いったい「何を指標に」本当に駄作であったのかどうかを判断すればよいのか?
なろうの「アクセス解析」で確認できるPV数には、ふたつの要素が隠れている。これはスマホとPCからのアクセス数の話ではなく、ログインユーザーと非ログインユーザーのアクセス割合の話である。
なろうでは、この割合を公表していないので、Google Geminiに訊ねてみたところ、「7~9割は非ログインユーザーによるアクセス」ではないか、との回答。小説家になろうでは、アカウントを作らなくても、気軽に作品にアクセスできる設計となっているため、「アカウントなし」が、かなりの数いることが想定される。―― むしろ、多数派。
数字は大きくなるほど、平均へと回帰していくわけだが、少ないとブレも大きくなる。上ブレと下ブレの問題である。
たとえば、野良の新規が投稿した作品が、投稿一時間でユニークアクセス数が20だったとする。このPV数は下ブレしている場合、9割は非ログインユーザーによるものとなり、評価ポイントをつける権限を持つユーザーは、1割の「2名のみ」であったこととなる。しかし、そのふたりから評価が得られず、0ポイントのままであった場合、「初動でリアクションを得られなかった作品」は、そのまま埋もれていく可能性が一気に高まる。
「他のユーザーがリアクションしているので、自分も」の心理と同様に「誰も評価していないみたいだから、別に評価はつけなくてもいいか」という心理も生まれやすく、時間が経つにつれ、「未評価は永遠に未評価のまま」となるケースが極めて高いからだ。
逆に「固定読者を持つ投稿者」たちは、このハードルが極めて低い。
「推しの作者だから」、「付き合いのあるユーザーだから」と、大して熟読・熟考もされず、ポンポンと評価やリアクションが入っていく。これが「呼び水」となり、気配を察知した読者たちも訪れ、未評価作品よりも、かなり低いハードルで作品が評価されていく。
一定の評価が入れば、不人気ジャンルであれば、数十ポイントでも日間ランキング入りする。そして、ランキング経由でまた新しい読者に読まれていく。この「ランキングに入るか、入らないか」は、新規投稿者と古参たちとの一番大きな「ゲタの違い」ともいえる。
―― さて、そろそろ指標の話をしよう。
というか、ようやくここからがメイディッシュ(枕なげーな)。
自分が書いた作品が、ユニークアクセス数に対し、どれくらいの評価を獲得していれば、「読者は少ないがポテンシャルのある作品」と判断してもよいのか。
とりあえず、短編を参照する。
期間指定はなしで「総合ポイントの高い順」でソート。
小説家になろうでは、57万超の短編が、これまでに投稿されているようだが、トップの18万ポイントを稼ぐイセコイ作品の数字を見てみよう。
総ユニークアクセス数は、87万。
この場合、想定される「ログインユーザー数」は、一割の場合=9万人弱、三割の場合=26万人程度となる。そして、実際に作品を評価した人数は、1万6千名弱。ブックマーク数も同様だ(これは短編としては、超優秀な数字)。評価平均も10点満点中9.4を超えているので「非常に優秀な作品」の指標として、差し支えのない作品。
注目すべきは、評価者が「87万ユニーク中、1万6千名弱」という数字。
この数字から単純に万のケタを削ると、87ユニーク中、1.6名ほどが評価したとなる。
「87ユニークPV」という数字なら、野良作家たちにとっても、現実味のある数字だろう。そして、1.6人に平均評価で9.4をかけ、ブクマポイントを足した数字は「およそ18」。
このような数字を出すと、超ヒット作を指標にしても「100PVで20pt前後の評価を獲得していようものなら、そこまでポイントが伸びなかった自作も、それなりのポテンシャルはあった」とみても、よいのではないだろうか。―― 「初動ハンデ」問題もあるので、実際には20ptでも、新規にはそこそこのハードルではあるが。
お気に入りの被フォローが、ほぼいない状態で、この数字前後なら、ちゃんとポテンシャルはあるし、足りないなら、まずはこの数字を目指せばいい。
逆に不人気ジャンルのランキング常連は、「フォロワーからの加点が止まってからの数字」を冷静に見つめるべきだろう。
「ランキングには入るけど、2日目からはまったく伸びない」
誰の話をしているのかといえば、これは筆者自身の話であったりもする()。




