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なるほど。
ここは異世界なのか。
これがよくある異世界転生ってやつか。
いや、転生じゃないな。
俺は今までの俺のことを覚えてるし、思考も変わっちゃいない。身なりもそのままだ。
ってことは転生じゃなくて転移になるな。
いやしかし・・・まさか自分がこういうことに遭遇することになるとは思わなかったなぁ。
こういうのは超天才だとか、やたら強い戦闘能力を持ってるだとか、そういうチートを持ってるヤツか、もしくはダメダメ人生をやり直すとか、そういう系の人間にしか起こらないと思ってた。
っていうか、それこそマンガの世界だろって話なわけで。
まさか俺がそうなるとはなぁ。
人生って不思議だなぁ。
「まあ、そういうことだから、納得してもらえると助かるけどな」
納得できることか・・・?
まあ、分かるもクソもないか。
ここが異世界ってのはどうやら本当らしい。
ってことはアレだな。この世界で生きていくって流れになるわけだな。
んで、帰ることもできず、ここで骨を埋める、と。
「よし、分かった」
人生、諦めが肝心、とも言う。
「おっ、分かってくれたか。なら、俺たちと一緒に来てくれ」
「一旦落ち着こう」
「・・・は?」
パン!!
手を叩いて、
「焚火しよ」
空気を変える。
「え、なに?」
「焚火する」
「は?え?」
連中は困惑してるようだけど、そんなもん知ったこっちゃない。
「え、いや、すぐ来てくれよ」
「それはそっちの都合だろ?」
幸い、かまどはそのままにしてある。
「そっちはそっちの都合で動いてる。ってことはこっちはこっちの都合もあるわけだ。コーヒーの一杯でも淹れさせてくれよ」
薪もちょっと残ってるし、火を起こすのもそう時間は掛からない。
「起きてない頭を起こしたら、あんたらについて行くよ。それでいいだろ?」
「・・・分かったよ。早くしてくれよ」
「まあ、できるだけ早く済ませるようにするよ」
火を起こしたらすぐには消せないけどな。




