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魔王と行く異世界道中  作者: ちとせ


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7/11

異世界にて一人

 ・・・何かがおかしい。


 なんか外が騒がしい。


 明らかに人間の声が聞こえる。

 あれ?このキャンプ場にいる客って俺だけって話じゃなかったっけ?


「おい、なんだこりゃあ?」

「知らんよ」


 距離からして、俺が張ったタープテントのそばまで来ている感じだな・・・

 今が何時かは知らないけど、感覚からして明け方くらいだと思う。

 そんな頃合いに客が来るのか・・・?

 確かチェックインは早くて13時とかだったはずだけど。


「レーダーはここで合ってるんだろ?」

「ああ、間違いない」


 レーダー・・・?何の?


「おい、この中にいるんじゃないのか?」


 ・・・状況から察して、俺を探しているような感じだな。

 その理由が分からんけど。

 もしかして管理人か?

 いや、仮にそれだとしても、理由が分からん。

 別にマナー違反をしたわけでも、そのつもりもない。他の客はいなかったけど、別段騒いだわけでもない。ただ静かにキャンプしただけのはず。


 あ。

 アレか?

 昨日叫んだからか?


 だったら申し訳ないなぁ・・・

 あの時はなんかもう、とにかくムシャクシャしちゃってさぁ。つい叫んじゃったんだよねー。


 とにかく、相手は複数・・・たぶん三人くらい。

 管理人さんはおじいさんが一人だったはず・・・

 聞こえてくる声は二十代前後くらいの男ばかりだ。


 もうテントの中にいるのもバレてる風だし、

「あのー・・・なんか用ですか?」

 自分から行くか。


 タープを捲って表に出ると、

「うおっ、やっぱり中にいたのか!」


 表には推察どおり、男が三人いた。

 パッと見、大学生くらいが一人、社会人になり立てくらいが一人、三十代が一人・・・ちょっと予想が外れた。

 ただ、これは全く想定していなかったが、全員甲冑を身に着けている。

 ヨーロッパ風というか何と言うか、マンガに出てきそうなデザインの甲冑・・・

 それに加えて槍を持っている。

 斬るほうを優先させているような感じの、こっちもらしいイメージ。


 何だ?急にハロウィンでも始まったのか?


「武器は持っていないようだな・・・」

 今手元にはないけど、しようと思えばあるこたあるな。

 めんどくさいことになりそうだし、黙っておくけど。

「大人しく表に出て来い」

 槍の切っ先を向けられた。


 ・・・こりゃあ、タダじゃ済まんってやつだろ。たぶん。

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