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魔王と行く異世界道中  作者: ちとせ


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3

 ここの世界にとって、俺みたいな人間は異世界から来た人間。

 それを異世界人と呼ぶ。


 それに関しちゃ異論はない。

 実際そういうことだし、言葉の内容が違う可能性はあるけど、このテの話には必ずと言っていいほどセットで運用されることだ。


 それともう一点。

 この世界の人間と違って強い力を持っている可能性がある。この点。


 これに関してもあまり違和感はない。

 大体、異世界に転生、もしくは俺みたいに転移する場合や他のケースでの召喚された人間は、何かしら能力が発揮することが多い。

 初っ端から強い武器や魔法を使えたり、現地人では到底たどり着けないほどのスペックを有していたり、それこそ異世界を一人で無双する的なことだ。


 ただ、それが俺にも可能性があるってことになると、疑問に思う。


 自分で分かっていることだし、こんなことを言うのは何とも悲しい気分になるけど、残念ながら俺は典型的な一般人そのものだ。

 頭がいいわけでも、特化した技術的なスキルがあるわけでも、他の人が経験していないような何かがあるわけでもない。

 特別な何かがあるわけでもない、ただの一般人・・・そんな人間に、強い力なんかあるわけがないって思うのは当たり前の話のような気がするけど・・・


「もちろん、何もしなければ普通の人間よ。何もしなければ」

「何かすれば、普通じゃなくなる、と?」

 魔王は小さく頷いて、

「ショウゴ、あなた、勇者選定をしたと言っていたわよね?」

 ・・・そういえば、謁見の間でそういうことをやっていた。

「やったと思います」

「称号を与えられはしなかった?」

「称号・・・」


 そういうことで思い当たる節は一つだけだ。


「放浪の勇者とか言われた気がしますね」

 ステータスの件もあったけど、魔王の話に当てはまるのはそれしかない。

「やっぱり、選定は済んでいるわね。であれば、何かしら力が発現すると思うわ」

 ・・・ていうことは、

「後々、何かしらできるようになる、と?」


 発現すると魔王は言った。

 すでにある場合、使えるようになるとか、そういう表現になるだろう。

 だけど、発現するという表現の場合、後発的に使えるようになるってことになる。


「そういうことになるわね」

「なるほど・・・」


 もう一つ気になることがあるとするなら、使えない場合もあることか?

 何かしら力が発現すると思うと魔王は言った。思うってことは、力が発現しないケースもあるということになるはず。

 まあ、それは別の問題になるとは思うけど・・・


「すでにあなたは称号を得ている。彼らにとっては強大な力になるはずだったでしょうね」

「・・・そうかなぁ?」

 本当にそんな力が使えるようになるのか・・・?

 魔王くらいになる人が程度の低い嘘を吐くとは思えないけど、ちょっと眉唾物なんだよなぁ。

「さっき言ったけど、あなたたち異世界人はわたくしたちにはない能力を発現する可能性が高い。故に、勇者になる人物・・・つまり、あなたのような異世界人はわたくしたちにとって強力な切り札になり得るというわけよ。だから、彼らも欲したんでしょう」

「ということは、魔王陛下も同様ということで?」

 あの連中にとっても強大な戦力になり得るなら、魔王側も同様のはず。

「それは否定しないけど、わたくしはそんなことはどうでもいいのよ」

「おっ、おお・・・」

「わたくしにとって今回の件は面白そうだから手を出しただけ。それだけの理由でしかないわ」


 理由が単純すぎる・・・

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