表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《PV10000突破》ユダの黙示録  作者: 神代リナ
第零章 砕けた氷
30/73

第二十九話 暇つぶし

やっと、現代時間軸に帰って来れたので、これからは展開をどんどん進めて行きます。

あと、ブクマありがとうございます!

 Side:宵月瑠奈


「……はぁ」


 私は火属性魔術に関する座学の授業中に、頬杖をついて、窓越しに空を見ながらため息を吐く。

 ……暇だ。

 正直、両親に幼少期から厳しく魔術に関する知識を叩き込まれているので、学園の座学の授業から学ぶものはほとんどなかった。


 ……まぁ一応、多くの有力魔術師の家系の子は既に学んでいる事が多い汎用魔術に関する知識を扱う午前の授業を、年一回に行われて任意で受けられる特別試験の点数次第では、出席しなくてもその分の成績が自動的に与えられるがシステムがあるのだが。


 寝るか。

 私は瞼を下ろして、意識を手放そうとすると……。


 ……横から脇腹を突かれる感覚。

 目を開き、横を見ると、そこに居るのは赤髪の少女……まぁ恵梨香なんだが。

 彼女から、2枚のチケットのような物を手渡される。


 夜20時から行われる新入生歓迎パーティの招待状、ね。

 どうやら、学園側が開催してる訳ではなく、あくまで一部生徒が催しているものらしい。

 こんなのあったんだ、今私は3年生だが初めて知った。

 わざわざ、2人分って事は、氷華も連れてけって事だろう。

 言われなくても、連れて行ったが。


「ありがとう」


 そう、恵梨香に小声で呟いてから再び私は居眠りへと戻った。





 2022年 4月19日 15:43 学生寮 Side:宵月瑠奈


 さて、授業が終わって、自分の部屋に帰って来た。

 最後の授業が実技試験だったから、少々疲れている。


「ただ今ー」


「あ、宵月先輩……おかえりなさい」


 笑顔で私を迎えてくれる氷華。

 まったく……良い子だねぇ、誰かに騙されたりしないか心配だよ。

 それはさておき、例のパーティーについて言わないとね。


 部屋に上がり、部屋着に着替えながら口を開く。


「ねぇ、氷華。こんなものを恵梨香から貰ったんだけど……行きたい?」


「その……宵月先輩は来られるのでしょうか?」


「ま、2枚貰ったしね。私も行くよ、せっかくだし」


 正直、ちょっと気になってるんだよね、このパーティー。

 あまり柄ではないが、内心ワクワクしてたりする。

 そして、それを聞いた氷華は、ホッとしたような表情をしながら、氷華は言う。


「なら、私も行きます……ただ」


「ただ?」


「私、ドレスとか持ってないのですが……どうしましょう?」


 ……確かに、招待状の裏面を見ると今回のパーティーは割とちゃんとした格好が求められているようだ。

 結構、いい所のお嬢様が主催してるのかしら? 

 えーっと、主催者:桜木恵梨香……。


「いや、お前かい」


「? どうしたんですか?」


「あー、いや、こっちの話。気にしないで」


 思わず口に出てしまった……。

 でも、わざわざ招待状を私に渡して来たぐらいだし、それもそうか。


 にしても、ドレスねぇ……。

 一応、私は家柄上パーティーとかに行く機会がそれなりにあるから、私は何着か手元にあるけど……私のを貸すのは、私と彼女の身長差上無理だ。


 ただ、私の昔着てたドレスなら合うかも。

 ……行くか、私の実家に。


 あまり、気は進まないけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ