転生とチーミング
目が覚める。
今日もまた学校か。
最近テストがあったのもあり疲れが取れない。
体が木か石のようだ。
諦めて目を開く。
見慣れた天井が目に飛び込んで。
来なかった。
え?
見たこともないようなねじれた木、何故か青い実をつけた草。
極め付けは、俺は立っていた。
木が縦に生えていることを確認。
俺は見たことのないような森の中で棒立ちしていた。
《個体名〈***〉の自我の確立を確認。》
《初期スキルの譲渡を行います。》
《魔法スキル〈自己ステータス確認〉を得ました。》
《種族スキル〈光合成〉を得ました。》
《種族スキル〈擬態〉を得ました。》
《種族スキル〈根〉を得ました。》
《魔法スキル〈サンド〉を得ました。》
《魔法スキル〈マナスフィア〉を得ました。》
え?
今、喋りかけられたのではなく。
脳内に直接思考をぶつけられた。
これRPGとかであるやつだ。
見たことのない景色、脳内に直接ぶつけてくる思考、スキルの存在。
そうか、俺は転生したのか。
素直に喜びたいんだけど。
時間を気にせずのんびりと生きていきゃいいじゃんよ。
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種族:チャイルドトレント
状態異常:なし
Lv :1/5
HP :5/5
MP :2/2
攻撃力:1
防御力:5
魔法適正:3
機動力:1
ランク:G+
種族スキル:
〖光合成…1〗〖擬態…1〗〖根…1〗
耐性:
スキル:
〖サンド…1〗
〖マナスフィア…1〗
〖自己ステータス確認…1〗
称号:
::::::::::::::::::::::::::
ほう、これが俺のステータスか。
この世界の基準がどんなのか知らんけど、弱くね!?
『ランク:G+』ってABCDEFGのGだよな!?
それって最低ランクじゃないか!?
まあいい。
〈光合成〉と〈根〉のおかげで食事は必要なさそうだ。
食べようと思えば食べられるような気もするが。
スキルは本能的に使い方を理解しているようだ。
しかし、チャイルドトレント?
子供トレントってことか?俺は子供っていう年じゃないし、
トレントなんか木の魔物じゃなかったっけ?
俺は木なんかじゃ断じて、、、、、あああああああああああ!?!?!?!?
お、俺の手、木だ!
俺人間だから!
人間に転生したいの!
ちょ、おねがいだ…
「グィィィィィィ!」
「ギァァァァァァ!」
突然、前の木がくるりと動いた。
トレントだった。
「グ?」
「ギア?」
「ゴオ?」
言っておくが、最後の鳴き声は俺の声だ。
「グー」
「ギー」
「ゴー」
あれから数分経過。
俺たちは意気投合してみんなで擬態している。
なんとなく相手の言っていることがわかってきた気がする。
《種族スキル〈トレント言語〉を得ました。》
ほうほう、ついに言語を手に入れたか。
「よう、聞こえるか新入り?」
ん?誰の声だ?
「 前だ前。さっきから話してるだろうが。」
前のトレントを見る。
「あなたの声ですか?」
「ああ、トレント言語を手に入れたか。あと敬語はいらんぞ。」
「お前たちは俺の、、、」
「兄弟だとも。」
「僕たちは君の3日前に生まれたのさ。」
3日間ここにいたのか。
「ここは巣なのか?」
「僕たちトレントは水と日光で生きていける。寝る時はどこでも〈擬態〉すれば寝られるし、
子はタネから勝手に生える。巣なんて必要ない。」
「じゃあ俺たちの親は?」
「ここに実、、、僕たちだね、、、を置いてどっか言ったんじゃない?」
「じゃあ俺と一緒に行動してくれないか?天敵もどうせいるんだろ?一人じゃ心許ない。」
「そう来なくっちゃ。ただあと数日待って僕たちの弟がいないか確認してから行こう。」
「生えてくるのを待つだけだろ?」
「ああ、暇だよ〜?」
「はあ?またかよ?」
こうして俺の食物連鎖底辺一歩手前ライフが始まる。
拝啓 俺らの弟たちへ
早く生えてこい。そうしないと置いてって森で一人ぼっちだぞー。
敬具