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あっ、タグ足さないと駄目……?
「死んだ理由を教えて下さいますか」
天使のようにあどけなく愛らしい表情で、天使候補は目を細めた。
どこまでも無垢な瞳で、唇を割る。
「自殺です」
薔薇色の唇から零れた言葉の意味を咄嗟に理解出来ず、面接官が一拍固まる。
「──え?」
「自殺、しました。ここを、こう、短刀で切って」
天使候補が右耳の後ろから鎖骨に向けて、指先で斜めに線を描いた。
いまだに理解の追い付かない面接官を置き去りに、話を進める。
「服毒と迷ったのですけれど、切った方が絵的に派手ですし、日本人らしくてセンセーショナルかなぁって」
そこまで言ってから口を閉ざし、天使候補が面接官の理解を待つ。
愛らしく頬笑むその姿は、穢れを知らない天使にしか見えない。
混乱の極みに落とされて、面接官はまとまらない思考を口に出した。
「え、あの、自殺、された?」
「はい」
「首を切って?」
「ええ」
「絵的に派手、とは?」
「配信したので」
丁寧にひとつひとつ答える天使候補が、最後に返した答えで、再び面接官は混乱に落とされる。
「配信……?」
「動画で、SNSや動画サイトに。生放送もいくつかやりました」
「自殺するところを?」
「はい」
「どうして……?」
困惑する面接官と、そんな面接官に笑みを向ける天使候補。まるで、立場が逆転しているかのようだった。
「最愛のひとが作り上げた芸術作品を、最高の形で完成させたくて」
少し困ったように、天使候補は眉を下げた。
「彼女は生きてと言ったけれど、きっと死んだ方が綺麗だと思ったのです」
だから、と天使候補は語る。
「あなたが命懸けで守ってくれた命を無駄にしてごめんなさい。でも、あなたのいない世界で生きるなんて耐えられないって、泣きながら死にました。カメラの前で、首を掻き切って」
駄目押しですと、天使候補は天使の笑みで言った。
m(__)m
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