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やんでれに愛されて永眠るしか出来ない
「ええと、なんで死なれたんですか?」
「他殺です」
「あ、えっと、誰に?」
「恋人、ですね」
天使候補が褪めた表情で答える。
「恋人……どうして?」
「曰く、あたし以外を見ないで欲しい、独り占めしたい、と」
天使候補は深々と溜め息を吐いた。
「死蝋です」
「え……」
「俺を死蝋にして、それで、一緒に暮らすんだそうです」
褪めきった眼差しで、天使候補は吐き捨てた。
「喋らない、動かない、どこにも行かない、俺の顔をしたお人形が良いんですって、彼奴は」
天使候補が顔をしかめる。
「俺じゃなく、俺の顔が好きだったんじゃないですかね」
m(__)m




