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方言は、基本エセ
「なんで死なはったん?」
「トラックに……」
「轢かれたん?」
先んじて投げられた問い掛けに、天使候補は首を振って答えた。
「リュック、引っ掻けられて」
「そらまた、災難やなぁ。歩いとったん?」
「自転車で」
「そら、恐ろしかったやろ」
面接官に言われて、天使候補は頷いた。
「引きずられて、めっちゃ恐かってん。背中やからどうなっとんのかわからへんし、速いし、バンドル利かへんし」
「せやろなぁ。えらい恐ろしかったなぁ」
だんだんと湿って行く声にも同情の声を返して、面接官はうつ向いた天使候補の頭を撫でる。
「おっちゃん引っ掛けとるで!!って怒鳴ったけど、気付いて貰えんくて、道っぱたのいけず石に蹴躓いてな、吹っ飛んで死んでもうたわ」
天使候補の言葉に、面接官は瞬間目を見開いて言葉をなくし、次いで痛ましげに目を細めた。
「そら、いけず石置かはったひとも、びっくりしはったやろなぁ。そないないけずしよなんて、思わんかったやろうからなぁ」
「ほんま、いけずな石やったわ」
「せやなぁ。トラックも、そないに狭い道、通らんでくれたらよろしいやんなぁ」
泣きべそで文句を言う天使候補を撫でながら、面接官は、うんうんと頷いていた。
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