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命が惜しくば荷物は諦めるべし……って、熊対策かよ

 

 

 

「死なれた原因を教えて下さい」

「引ったくりと戦って負けました」

「へ?」

「引ったくりと戦って負けました」


 天使候補はもう一度言って、ふうと息を吐いた。


「仕事帰りに駅から家へ自転車で向かっていたんですが、後ろから来たバイクにカゴに入れていたバッグを奪われて」

「取り返そうと?」

「いえ、普通に取られたんですけど、わたし、引ったくり対策でバッグの持ち手を自転車のハンドルに引っ掛けてたんですよね。だから、バッグを引っ張られると自転車も引っ張られちゃって」


 ぐいって引かれて怖かったです、と、天使候補は眉尻を下げた。


「慌てて、離してって言ったんですが聞き入れて貰えなくて。犯人はたぶん、わたしが取られまいと引っ張り返してるんだと思ったんでしょうね。寄越せってぐいぐい引っ張られて」

「……危な」

「ほんとにそうですよ。バランスを保てなくて転びかけたのに、バイクも巻き込まれて、そのまま一緒に道路へダイブ、でした。下敷きからの、アスファルトをスライディングで、山葵の気持ちを知りましたよ」


 思わず、と言った体で面接官が呟く。


「山葵の気持ち」

「ざりざりざりざりィッて」

「うっ」


 想像してしまったらしい面接官が、そっと顔をしかめた。

 

 

 

m(__)m

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