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51-A
あるある
「死亡原因を教えて下さい」
「志望原因……?」
「あ、いえ、志望ではなく死亡……死んでしまった、理由を」
「ああ、はい」
天使候補は頷いて、口を開いた。
「轢死です」
「車に?」
「いいえ。電車に、飛び込んで」
「自殺ですか?」
「うーん……そうなりますかねぇ」
天使候補は歯切れ悪く言って、困ったように首を傾げた。
「違うんですか?誰かに、押されたとか?」
「いいえ、あの、呼ばれた気がして」
「呼ばれた?」
「こっちにおいで、って」
天使候補の言葉を理解出来ず、面接官は戸惑ったように眉を寄せた。
「誰にですか?」
「誰に、でしょうね」
天使候補も自分で、なにを言っているのかわかっていないのだろう。
「でも、あまりスピードを落とさないままで電車がホームに入るときって、呼ばれてる感じがしませんか?こっちへおいで、って」
m(__)m




