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埋葬にロマンを
「死んでしまった理由を聞かせて下さい」
「病死です。膵臓がんで」
天使候補は穏やかに言いました。
「発見されたときにはもう症状が進み過ぎていて、転移もあって……だから、治療は一切受けず、仕事を辞めて、それまでに貯めたお金をぱあっと使って、遊び呆けました。だから、なんか、うん。自由に生きて、自分勝手に死んだなぁって感じですね。最期の最期まで、我が儘を言い遺して死にましたしね」
「我が儘?」
「ええ」
天使候補が、にこっと微笑んで頷く。
「遺骨は牛久大仏に納めて欲しい、って。ちゃんと手続きとか、必要経費の手配とか、済ませてあるんです」
「牛久大仏、ですか」
「はい」
頷いた天使候補の目は、きらきらと輝いていた。
「だって、世界レベルの建物に永眠る、なんて、わくわくするでしょう?」
m(__)m




