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代わりのものを
「死んだのは、なにが原因で?」
「見付からなかったんすよね」
「なにが?」
「右目が」
「……え?」
言われた言葉を取りそこなって、面接官が停止する。
「右、目?」
「ええ。右目」
天使候補は頷くと、人形のね、と付け足した。
「ああ、人形の。え?それで、どうして死ぬことに?」
「一体で数千万ドルの価値がある人形だったんすよ。しかも、ボスから娘さんへの誕生日プレゼントで。それが、輸送中にドンパチ起きてバラけちまって、ほかのパーツは揃ってたのに右目だけ、見付からなかった」
「それくらい、代わりのものを……って、え、まさか」
天使候補が自分の片目に触れる。
「オレの目が、いちばん綺麗だったから、詫びにね」
m(__)m




