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今はやめて!と思う理由
「死因をお聞かせ頂けますか」
「死因は……」
言葉を止めた天使候補は、ひどく顔を歪めた。
「ひどい死に方を?」
「……通り魔に襲われて」
「それは」
「死んだこと自体は構わないのですが」
お気の毒にと言おうとした面接官の言葉が止まる。
「ストッキングの色をミスったんですよね」
「ストッキングの、色を」
「ええ。我ながら、肌色に合わないものを履いてしまって」
天使候補がこの世の終わりとでも言いたげな顔をした。
「死体の発見者だとか、家族とか、警察とか、監察医とかに、あ、このひとストッキングの色をミスってるなって思われるのが、忍びなくて」
m(__)m < あるあると思った方とは握手したい




