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なぜ人間は駆除されないのか
「どうして死んだんですか?」
「鹿に襲われて」
「鹿に」
目を見開く面接官へ、天使候補が苦笑を向ける。
「道で遭遇した鹿に、突進されて。気でも立っていたんでしょうかね」
「危険ですね」
なにげなく面接官が言った言葉に、天使候補はおかしなことを聞いたとでも言いたげに首を傾げた。
「そうでしょうか?」
呟いて、唇に笑みを刷く。
「鹿なんかより人間の方が、比べものにならないくらい数多くの人間を殺していますよ。それこそ、気の遠くなるほどたくさん、ね」
m(__)m




