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砥石の日
「どうして死んだんですか?」
「不幸な事故で」
面接官に促され、天使候補が死んだときの様子を語り出す。
「砥石で包丁を研いでいたんですが、後ろから突然背中を叩かれて、驚いて手に変な力が入ってしまって、包丁が、ぱきーんと」
「ぱきーんと?」
「まっぷたつに」
「わお」
思わずと言ったように、面接官が目を見開く。
「折れた包丁の刃先が跳ねて顔に飛んで来て、反射的に叩き落とそうとした腕をざっくり」
「うわ」
「……研ぎたての牛刀は、よく肉を切りました」
「痛い。痛い痛い痛い痛い」
m(__)m




