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一寸の虫にも
「死んだ経緯を教えて下さい」
「アナフィラキシーショックですね。ヒアリに咬まれて」
答えた天使候補は、ばつが悪そうに頬を掻いた。
「罰が当たったんだと思います」
「……なにか悪事を?」
「ええ」
天使候補は頷いて、そっと右のふくらはぎを撫でた。そこを、咬まれたのかもしれない。
「ひたすら蟻を捕まえては、首と腹を引き千切る」
「え」
「小さい頃、いえ、小さいとは言えない年齢までですね。暇潰しと称して、そんなことばかりやっていましたから」
逆襲されても、仕方がないですね。
苦笑した天使候補に掛ける言葉を、面接官は見付けられなかった。
m(_ _)m




