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114

哲学

 

 

 

「死因を教えて頂けますか?」

「普通に」

「普通に?」

「面白味もない死に方を」

「別に面白味は求めてないですよ」


 面接官に言われて天使候補は頷き、死因を説明したあとで問うた。


「いままで聞いたなかで、いちばん良い死に方ってありますか?」

「良い死に方ですか?」

「ええ。ありますか?」


 面接官は目を細めると、きっぱりと言った。


「ありません」


 揺るぎない答えに、天使候補が目を見開く。


「それは……どうして?」

「死んでいるからです」


 面接官が、淀みなく答える。


「死んでいるから……」

「ええ」


 だって、と、面接官は続けた。


「死んだらお終いですから。終わらない方が良いに決まってるんですから、終わってしまったら良いわけがありません。どんな形であろうと、ね」

 

 

 

m(__)m

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