109/382
106-B
ないない
「死んだ理由、覚えとる?」
「はい」
「教えたってぇな」
天使候補が頷いて、答えた。
「登山中に、落ウシを受けてしまって」
「あー、落ウシな……んん?落ウシやって?なんやそれ!?」
「それがですね」
天使候補もどこか納得の行かない顔をして、語る。
「登山中に、『らーくっ!!』って叫びが聞こえて来たので、落石かなと思って上を見上げたら、まさにウシが振って来るところで」
「ウシが」
「そう。ウシが。それで、あまりのことに瞬間呆然としてしまって、避けそびれて」
「下敷きか」
「ええ。下敷きです」
面接官は、したり顔で頷いた。
「そうなんやな。そりゃ、災難やけどよくある話やんなぁ……ってなるかボケ!なんや落ウシて!!なんで山からウシ振って来よるんや!!!」
「わかりません」
「せやろな!あんさんもわからへんよな!!……責任者呼んで来い!!」
m(__)m




