表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/119

36

更新が遅れるのは流れをどうするか、スキルとアーツをどうするか考えてるのと……何より!

ぷそのブースト期間が悪い。

「ボスドロップはまあ、小銭ぐらいにはなるかなー」

「そんなもんですか」

「弱体版だから、そんなもんだね」


 クレメンティアさんと話しながらトコトコ次の街へ向かいます。

 他の街は何だかんだ開けた場所にあったのですが、西の街は森の中にあるようですね。


「この道を真っすぐ行けば街に着くってー」

「この世界馬車が主流ですから、通れる道は必須ですか」

「だねー」


 ボスが居着く前はちゃんと使っていたでしょうから、道自体はしっかりしていますね。復旧作業とかは不要そうです。そういうシステムがあるのか知りませんが。


「西は敵が強いと言うか、状態異常が厄介らしいですよー」

「ああ、西の敵が使ってくるんですね?」

「治す素材が手に入るし、虫や植物系だからかな。毒とか麻痺、バインドとか」


 バインドは私も効くんですよね。バインドや凍結……石化などは動きそのものを止められるので、肉体系ではなくその他に分類され無効範囲ではないようです。


「ん、馬? 馬車かな……」


 クレメンティアさんの呟き通り、少ししたら進行方向に馬車が見えたので道を譲り再び歩き始めます。


「音じゃないですよね? 種族特有の感知ですか?」

「ある意味音かなー? 地面の振動とかを感知してるみたいで、かなり便利なんだけど……空には弱くって」

「ああ、なるほど。植物らしいと言えばらしいですね」


 なんでも20レベで開放されたのだとか。他の種族……ヘビとかにも熱源感知やら何かしらありそうですね。


「気になっていたのですが、その手って物持てるんですか?」

「んー? いや、全然。むしろこっち使うよー。慣れると便利よー」


 そう言って頭の葉っぱ部分に何本かある、蔓をうねうね動かしています。それ、自分で動かせるんですね?


「この小さい手っぽいのは上下左右に多少動かせるだけで、何の役にも立たない」

「よくゲームである、お前それどうやって持ってるんだ現象は無いのですね」

「残念ながら無かったねぇ……。しかも蔓を動かせるようにならないと、解体ナイフすら刺せないから割と必須技能」

「あー……でも逆に言えば、武器も持てるわけですか?」

「試したけど金属は重くて辛いねー。後は無難に魔法触媒だけど、どうも効果を感じないの。この種族に隠しステータスがある気がする」

「魔法触媒は一般的には木の杖でしたね……」

「ねー。私の体がそもそも魔法触媒の可能性は割と高いんだよー」


 このゲーム、マスクデータ多いですからね。ステータスは勿論、スキルの説明などに倍率が書いてある方が珍しいぐらいですから。


 しかも、世界設定に関する事もしれっとあるんですよね。この世界では常識ですってやつ。馬にすると住人がかなり優しいらしいですよ。特に商人達がですね。まあ、会話できませんが……中は人なので、知能はかなり高い。馬プレイしてる人に商人から指名依頼とかあるらしいですね。馬車を牽いたり、騎乗練習とか。

 我々不死者組は今のところ特にありませんが、冥府に行けたらどうなるか分かりませんね。


「私は農家から指名依頼来たなー」

「植物系だからですか? 関連スキルがあるんでしょうか」

「《植物知識》ってのがあってね。育て方とか分かるし、状態もある程度分かるのー。意思疎通も地面に蔓で文字書けばいいから」


 新しいやつにチャレンジする時とかに、育て方は間違っていないか分かるだけでも農家としては十分なのでしょう。更に今の野菜達の状態も分かるなら十分すぎると。住人達も異人の使い方を分かってきたようですね。依頼、クエストとしてしまえば大体やるでしょう。



「ようこそ、ブレイユリッヒへ!」


 雑談しながら歩き、西の森の中にある街ブレイユリッヒへ到着しました。北は全体的に茶色かったですが、こちらは全体的に緑ですね。まず真っ直ぐ中央広場へ向かい、ポータルを解放しましょう。


「結構そこらで魔草が栽培されていますね」

「お、魔草だって分かるんだ?」

「魔力視で見えますからね」

「ああ、なるほど。その見分け方もありかー」


 まんま魔力が見えるようになる魔力視。ポーションの材料である魔草は魔力を含んでいるので、魔草かどうかの見分け自体は簡単だったり。それが何かはまた別。《鑑定》の役目です。


 中央広場へ行きポータルを解放した後、何をしようかと周囲をなんとなく見渡した時、見慣れた物が見えた気がして思わず二度見。


「あれは……ラベンダーにローズ?」

「うー? うん、そうみたいだねー」

「買えるようならハーブティーが作れそうですね……」


 住人のお店を見てみますが……思ったよりいい値段しますね……。

 ラベンダー、カモミール、ペパーミント、ユーカリ、ローズ、ローズマリーなどなど……結構な種類のハーブがありますが、どれもそれなりの値段が……。


「……結構いい値段するね?」

「ですね……」

「はは、そりゃそうさ。ポーションの原料だもんよ」

「ポーションの材料になる部分は所謂いい部分……ですか?」

「そうだな。一番魔力の集まりがいい部分になるぞ?」

「それ以外の部分はどうしていますか?」

「ポーションとして使わない部分か? それはそのままだな」


 つまり他の部分は放置して種や肥料行きですか。それは逆に言うと、流通もしていないわけですね? ポーションの材料なので、ハーブティーにするという発想が無いのでしょうか。効果があるか分かりづらいハーブティーより、ちゃんとした薬ができるわけですからね。


「……種の購入は可能ですか?」

「うちじゃ種は売ってないが、あそこなら種も買えるぞ」

「あのお店ですね。ありがとうございます」

「おう」


 教えられたお店は各種魔草やその種が売っていました。


「姫様畑でもやるの?」

「問題はそこですよね。種を買っても拠点が無い。ハーブティー用のハーブが欲しいだけなので、所謂いい部分は売れるのですが……」

「インベントリは時間が止まるし、植木鉢持って歩くのもあれだもんねー」


 クレメンティアさんと話しているところへお店の人がやって来て、話を聞いてもらいました。


「ふんふん。つまり……重要なのは香りなどで、ポーションに使わない部分で十分だと言うことですね?」

「そうなります」

「それでしたら少々お待ち頂ければお売り致しますよ?」


 とのことなので、売ってもらいました。ハーブセット、5000です。塩などと同じ回数制限付きアイテムですね。ハーブを指定して売って貰えばそのハーブが取り出せるので、実に便利です。


「ありがとうございます」

「いえ、こちらとしても今まで使わなかった部分が売れるなら問題ありません」

「そう言えば、茶葉の産地はご存知ありませんか?」

「茶葉は始まりの街周辺にはありませんね。基本的に消費が貴族の方々なので、それぞれの王都の近くまで行けば手に入るかと。この辺りまで持ってくる事を考えると値が張りますから……」


 やはり王都ですか。そう言えば世界地図見ていませんね? 図書館行ったら探してみましょう。

 ちなみにこの辺りはお水が美味しいらしいですよ。それもあり魔草の産地にもなっているのでしょう。


 お店を後にして教えて貰った井戸へ向かいます。お水は料理でも使いますからね。現状【飲水ウォーター】で出した水を使用していますが、良いお水に変えたら変化出ると思うんですよ。

 ついでにお水で空腹値が回復するため、植物種のクレメンティアさんもウキウキです。《光合成》は空腹値……つまりお水を消費するようですね。我々不死者は《HP自動回復》という謎原理ですが、欠損と言うデメリットがあります。


 クレメンティアさんは頭の蔓で器用にお水を汲み、そのまま桶に飛び込みました。


「ピャアアアアア! 染み渡るぅううう!」


 甲高い声でヘッドバンギングしながら荒ぶってますね。物凄い水が飛び散るのですが、それよりキャラ大丈夫ですか?


「ふぅ……」


 これが噂の賢者モードですか。葉っぱと肌? の艶が良くなった気がします。何事も無かったかのように再びお水を汲んで、入れ物に移してインベにしまっていました。【飲水ウォーター】より回復値が多いとかなんとか。

 私も何回か汲んでおきます。品質Bのお水ですね。こちらも使用回数制アイテム。


 さて、クレメンティアさんとフレンド登録してから、少し遅いお昼を済ませます。




 そして食後、ちょっとのんびりして15時ログインです。ゲーム内は夕方ですね。さあ、どうしましょうかね? ……とりあえず始まりの街へ戻りましょう。


「お、やあ姫様! 奇遇だね!」

「スケさんですか、ごきげんよう」

「姫様これあげるよ! それと今暇かい?」

「パーツですか、ありがとうございます。これから何しようかと思っていたので、暇ですよ」

「じゃあちょっと死霊の検証付き合ってよー」

「ああ、良いですよ」


 欠損回復用のパーツを3個貰いました。四肢がいつ無くなるか分からないので、これは嬉しいですね。


 どこの門から出ても良いので、北門から街の外へ出ます。邪魔にならないように道から少し外れたところでPTを組み、検証開始です。

 スケさんも《死霊秘法》とのことで、お互いに比べますが共通でしょう。


「そう言えば、《アンデッド統括》は覚えましたか?」

「むむ? そんなの出てないねぇ……」

「となると、私の種族か……位でしょうか。スケさんまだ低位ですよね?」

「うん、低位不死者だね。確かに低位に統括はさせて貰えない可能性はあるなぁ」


 これはスケさんが進化すれば分かるので、保留ですね。逆に言うと進化待たないと分かりようもないのですが。

 召喚コストも確認できる範囲では同じルールな感じですね。

 お互いスケルトンを初期コストで召喚して、素手同士で戦わせてみます。


「ふぅむ……? 姫様のAIいくつ?」

「今は……25ですね」

「なるほど。だいぶ対応力が違うぞー? 僕のまだ一桁」

「これ思ったより重要そうですね? 私は魔石で上げたので、初期の方知らないんですよね」


 他にもAIの確認をしたところ、指示もさっぱり聞かない……と言うより理解してないパターンですね。戦え、戻れ、待てとか簡単な物しか理解できていないようです。赤ちゃんよりはマシ程度でしょうか。……躾が済んだ犬?

 更にラビットなどでも試したところ、剣はダメージが低いことが判明。うちの子は特に問題は見られません。弓が使えないように、剣も25レベの間に使えるようになった可能性が高いですね。

 比べたことでうちの子がしっかり育っている事も確認できました。実感があるというのは良いことです。


「斬るより叩く方が楽ということでしょうね」

「魔石食べさせた方が良さそうだねぇ……? 武器はこの際目を瞑るにしても、指示を全然理解してくれないのは困るところ」

「今のところ特に不満は無いですね。基礎ステータスの低さは《死霊秘法》を上げるしか無いので……」

「弓がまだ使えないんだっけ。アルフと組む時は弓の方が良いんだけどなぁ? まあ、無い物ねだりしても仕方ない。とりあえず目標20台かなー」

「スキルレベル1、AI20ちょっとの時に第二エリアで戦わせましたが、アタッカーぐらいならこなせますよ。骨が蹴られた瞬間即レッドでしたが……」

「姫様のバフ込みでそれならうちのは死にそうだねぇ」


 私も試したい事があったので試すとしましょうか。一号をフル装備かつ、上乗せで召喚し直します。これでラビットと戦わせます。

 その後送還して、1段上のレッドスケルトンを初期コストで召喚します。そしてラビットと戦わせます。


「お、レッドじゃん」

「《死霊秘法》が10になると呼べますよ。コスト200ですけどね」

「跳ね上がるよねぇ……。でも、コストに見合う強さはありそうだね?」

「肉体性能が上がったからか、動きが良いですね? しかし今、キャパシティに余裕無いんですよね。220なので」

「そう言えば、キャパシティの増え具合はどう?」

「恐らく敵のサイズ依存ですね。骨肉はパーツになるので渋りますよね……」

「あれ微妙なドロップ率なんだよねー。多分第二エリア以降が必須。つまり敵レベル20以上かな。しかも他トップ組は見たことない言うから、死霊系所持者や不死者限定ドロップじゃないかな?」


 大体200体で1個出るかどうかだとか? MMOと考えれば全然出てますね。まあ、用途がかなり限定的ですけど。


 後はそうですね……。カスタム職業で2倍。カスタム素体は一箇所に付き2倍。今のところ4箇所までなので8倍が上限でしょうか。フルカスタムするとスケルトンですら……初期コストに2倍、8倍、3倍して960は吹っ飛ぶわけですね。

 スケさんは《不死者の王族》が無いので、下僕にスキルを与えられないんですね。つまり自動回復が与えられないわけで、現状夜専用スキルになってますね? 夜のうちに《死霊秘法》を上げて、昼間でも出せるようにするのが目標と。

 二号を初期コストで召喚して、一号が倒した兎さんを持ってきて貰います。私はスケさんと話しながら解体ナイフを突き刺すだけと。


「そう言えば姫様、20レベで種族スキル追加されたー?」

「ええ、されましたよ。3個ほど取りましたが」

「僕は《MP自動回復》と《自動回復特性》取ったよー」

「ですよね。後は《生気吸収》も取りました」

「それはアルフが取ってたなー。《生気吸収》と《自動回復特性》だって」

「やっぱ《生への執着》は見送りですか」

「あれ肝心の確率がねぇ……。ゲーム的にそう高くないだろうし?」

「そうなんですよね。その場復活が確率高いとは思えませんし、デスペナに関しても触れられてないので、取るのは躊躇いますね。SP温存したいところです」

「《魔法抵抗》欲しかったけど、SP温存したいからねぇ……」

「それ耐性の下位ですよね?」

「んだねー」

「魔法系のエクストラでしょうから、多分進化すれば《魔法耐性》来ますよ? 私耐性を持っていますが、現状殆ど上がってませんね」

「進化すれば来る可能性が高く、現状不要? それなら取らないでいいかなー」


 エクストラ種族は上位スキルを先行して覚える可能性があるので、スケさんみたいにアイテムを見つけて進化が確定している人は、進化するまで必要最低限のスキルで行く選択肢は十分ありだと思います。


「そう言えばドロップに修正来てましたが、何が変わったんですかね?」

「《解体》外せば分かるけど、ラビットから肉が取れない場合があるらしいよ? 後はー……肉は《解体》すると固定数になったとか?」

「なるほど、それは嬉しいですね」

「まあ肉だけなんだけど」


 流石にお肉以外も固定数だとゲーム的にあれですから、仕方ありませんね? 私からすれば、敵を倒せばおまけで生産素材のお肉が手に入る状態なので、《採掘》や《採取》より遥かに楽なんですけどね。

 二陣の人達が狩っているので、兎さん6体ほどで送還します。


「ああ、そうだ。冥府への入り口があるっぽい場所の情報を貰ったんですよ」

「お、どこどこ?」

「ベルステッドの北エリアですね」

「東の第三エリアかー」

「ステルーラ様の旧大神殿があるらしいんですよ。アンデッド系ばっかでしてね」

「あのエリアか! あそこのエリアかなり暗いらしいね? しかも何か第三エリアにしても一回りぐらい強いらしいよ」

「下僕育てつつレベルが20後半になったらリベンジしようかと思ってます」

「ふむぅ……確か結構混合なんだっけ。僕達で組んだらどういう動きするやら」

「それ気になりますよね。まあ、そのうち行くことになるでしょう……」


 クエストはソロで行って来いとも言われてないですからね。その時の気分で決めましょう。とりあえずは当面レベル上げでしょうか。


「現状はこんなもんかなー? じゃあ早速例のダンジョン行って上げてくるよ!」

「ああ、あそこですか。いってらっしゃい」


 ダンジョンへ向かって行ったスケさんを見送り、私はどこ行きましょうかね?

 チュートリアル的な東西南北のボスは倒して、各町のポータル開放はしました。これで行動を制限される事は無いはずです。


 んー……ああ、バラ肉をかなり消費してましたね。補充しましょうか。となるとベルステッドですね。やっぱり東ですか。始まりの街のポータルからベルステッド飛びましょう。


 町の外へ出てスケルトンと赤スケを召喚します。一号赤スケに片手剣と大盾、二号スケルトンに両手剣で良いでしょう。狙いはピグゥとアンガスです。南側の森でトッケイも良いですね。トロールの魔石も使い道ができたので、選択としてはありですが、まずはバラ肉を確保しましょう。


 本格的に始める前にまず確認ですね。1体のアンガスを探し、一号と二号に戦わせます。二号は上乗せ召喚していないので、赤スケの一号がメインですね。

 まだ1次スキルなのでヘイト稼ぎが怪しいですが、スケルトンより強いので大丈夫でしょう。


 んー……狩れそうですね。二号がほぼ空気な気がしないでもありませんが、まあ良いでしょう。2体までのリンクは喧嘩売れそうですか。倒す速度に関しては……私も攻撃すればいい話なので、赤スケがタゲ取っても死なないと分かったので良しとしましょう。


 では狩りの時間です。お肉を確保しましょう。それと、なるべく一号達にも戦わせておきます。《死霊秘法》のスキルレベルを上げたいですからね。

 しばらくは狩りしつつ素材集めですかね。食材が集まったらキャパシティに回して……たまに料理を委託に流す感じで? 夏休みですからね。じっくりまったりがっつりやりましょう。


 ドロップはピグゥが2個、アンガスは4個で……お肉の種類はランダムですか。減りましたね? ピグゥは2~4個、アンガスが5~7個でしたっけ。

 んー……兎さんやウルフのキャパシティは1でしたね。ピグゥが3のアンガスが6ですか。キャパシティ的には美味しいですね。

 お肉のドロップを修正したと書いてありましたが、敵のサイズに修正があった? それによってお肉のドロップテーブルがズレた……とか?

 まあ、固定数になったので計算は楽になりましたね。レベル上げの副産物でもありますし、狩りをしましょう。




 のんびり狩りを続けること数日。現在水曜日の午前中です。


[食材] アンガスのサーロイン レア:Ep 品質:C

 アンガスの肉の中でも僅かしか取れない貴重な高級肉。

 気性が荒いため入荷が稀で、上流階級が好んで食べる。

 ステーキやすき焼き、しゃぶしゃぶがお勧め。


 サーロインですよサーロイン!

 更にですね、何か3体リンクの中に黒いアンガスが混じっていまして。そのままブラックアンガスでしたが、倒したらですね……。


[食材] ブラックアンガスのヒレ レア:Ep 品質:C

 ブラックアンガスから僅かしか取れない貴重な最高級肉。

 非常に貴重なため、王家でもそう食べられない。

 ステーキやローストビーフ、カツレツがお勧め。


 ヒレ肉1個いただきました。レアポップかつレアドロでしょうか。料理板にサーロインと共にSSを貼っておきます。

 それとトッケイも狩りに行きました。トロール? 彼は取り込みましたよ。魔石ワンチャンよりキャパシティ9ですよね。通常ドロップがゴミすぎますし。トッケイはお肉1個なのが辛いところです。羽が無駄に溜まっていきますが、矢にでもしましょうか? 《錬金術》の足しにはなるでしょう。

 鶏肉も手に入ることですし、キャパシティはこれからトロールを狙いましょう。少し倒すのに時間かかりますが、1体で9は美味しいですね。


 そしてトロールを取り込んだため素体を手に入れましたが、どうも召喚できる状態ではないみたいです。20レベルの素体なので、スキルレベル不足ですねこれは。


 今のところスキルは順調に上がっていると思います。


《高等魔法技能》

 【二重詠唱デュアルスペル

  同じ種類の魔法を2つ同時発動させる。

《暗黒魔法》

 【ノクスウォール】

  闇の壁を発生させ、行動の妨害と通過時にダメージを与える。

《死霊秘法》

 【フォーストゥコンバート】

  対象のMPを使用し、HPを回復させる。アンデッド、不死者限定。

《錬金術》

 【属性操作】

  錬成魔石の持つ属性を別の物質に移す。

  結果は移す先の魔法適性、属性適性に大きく左右される。


 【二重詠唱デュアルスペル】は中々使えますね。効果はそのままです。肝心の消費MPですが、このスキルと魔法2個分の消費。1発ずつ撃つよりこのスキル分消費が多くなりますが、瞬間火力は上がります。後はそうですね……狙ったところへ2発飛ばすのが地味に難しいでしょうか? 慣れですね。

 【ノクスウォール】はまあ、よくある壁を出す魔法です。継続時間はまあまあ。威力自体は現状一番高いかもしれませんが、当然接触しないとダメージ無しです。タイミング勝負ですね。基本的に敵は避けようとするようです。突っ込ませるもよし、どついてぶつけるのも良しですね。

 【フォーストゥコンバート】は重宝しそうです。MP効率で考えると微妙そうですが、徐々に回復していくタイプで、自分にもかけられます。MPが余っているアルフさんの回復には良いかもしれませんが、私とスケさんは怪しいですね。下僕に使うなら【ライフアサイメント】より【フォーストゥコンバート】の方がリスクがありませんね。相変わらず瞬時に回復させるのは【ダークヒール】のみ。

 【属性操作】は現状謎ですが、ロマンを感じますね。思い浮かぶだけでも、インゴットに属性を移してから作るか、剣に属性を移すことで属性剣が作れそうですし。要検証、または師匠に聞きましょう。


 お肉はとりあえずこのぐらいで良いでしょう。豚バラ128、牛バラ93、ランプ173ですね。スネ肉も111ほどありますし……強いて言うならウルフのお肉が18しか無いのが少々問題ですか。ジャーキーをウルフで作っていましたからね……。ランプでジャーキー……少し値段上げますか? ローストビーフを塊で出すのも面白いかもしれませんね。ランプを少し消費しましょうか。

 よし、お昼まで料理しましょう!


 ベルステッドの中央広場で料理キットを展開します。

 作るのは……ランプでジャーキーと、ローストビーフ、それと……オニオンスープとかどうでしょうか。

 ジャーキーとローストビーフはレシピからできますが……オニオンスープは手作業ですね。まずはブイヨンを作る必要がありますね。

 ちなみにブイヨンとフォンですが、ブイヨンはスープなどに。フォンはソースに使うものです。後は微妙に材料が違うぐらいですね。


 【インベントリ拡張】を解除して、ジャーキーとローストビーフの下処理を進め、燻製器と石窯に放り込んでからブイヨンを作り始めます。


 鶏肉、ニンニク、タマネギ、ニンジンを用意します。リーキやセロリは無いので用意しようがありません。

 鶏肉を沸騰したお湯に放り込み、軽く茹でます。リアルで5分ぐらいなのでゲーム内故、すぐに出すことになりますが……タマネギ、ニンニク、ニンジンも下処理しておきます。


 鍋に水を入れ、鶏肉と野菜達を投入。強火で90度前後まで上げたら、弱火に移して温度を保ちつつ、地獄の10時間監視です。【反応促進】でチクタク飛ばしつつ、適度に楽します。楽できるところでは楽をするべきですよ?

 燻製器や石窯のお肉を確認しつつ、灰汁や出過ぎた脂も取り除きます。この辺り、ゲーム故にさっくり終わるので楽でいいですね。ちゃんと取ったというチェックをしているだけではないでしょうか? これをしないと品質が下がるとか……。


 ジャーキーとローストビーフが完成したので、回収して新しいのに変えましょう。


〈《料理人》がレベル15になりました〉

〈《料理人》のアーツ【マジカルエクスパンド】を取得しました〉


 おや、15になりましたか。どれどれ? 【マジカルエクスパンド】は……料理の満腹度を増やすパッシブアーツですか。これは良いですね。今作ったジャーキーとローストビーフには適用されてませんけど!


 では新しいのを燻製器と石窯に放り込み、バターを使ってタマネギを炒めます。飴色――黄色や茶色な感じ――になるまでじっくりですよ。

 そしたらさっき作ったブイヨンを入れて更にじっくり煮込み、塩と胡椒で味を調えたら完成です……が、ブイヨンに使った鶏肉も入れちゃえ。骨などを取り除き、鶏肉と……バゲットとチーズも加えましょうか。オニオングラタンスープですね。完成品に手を加える事になるので【セットメニュー】を使用します。


[料理] お手製オニオングラタンスープ レア:No 品質:B+

 手間ひまかけて作られたオニオンスープ。

 焼き立てバゲットとチーズ、更に鶏肉が入っている。

 体の芯から温まる、おふくろの味?

 満腹度+85

 追加効果:敏捷が5%上昇する。

 効果時間:5時間

 調理製作者:アナスタシア


 オニオングラタンスープは敏捷……っと。【テーブルウェア】を使用すると内包物が省略され、調理者から調理製作者になるようですね。

 そして【マジカルエクスパンド】って2倍以上ありますね? 純粋に今までの倍の値段でいい気がしますが……さて、どうしたものか? 基本的に料理の値段は満腹度第一、続いて材料、そして調理の手間で味ですからね……。売っている以上、味はそこそこ自信あるでしょうから、実はあまり重要ではありません。

 単純に倍の値段にすると……2200ぐらいが4400になり、これはB+のバフ物なので更に2.5倍ですか。11000ですか? 流石に高すぎでは?

 このアーツ持ちが増えれば自然と値段は落ち着くでしょうが、安く出しすぎても他の料理が売れなく……なりませんか。どうせ出せばすぐ売れるでしょうし、今プレイヤーも増えましたからね? ……まあ、今のうちに稼がせて貰いましょうか。


 新しく放り込んだジャーキーとローストビーフも上がっていますね……。ジャーキーで30ですか。保存食の癖に普通の料理レベルになりましたね。

 ステーキも試しに作ってみると、満腹度35から70になりました。保存食が1.5倍? 普通のが今までの2倍? 【セットメニュー】使用で2.5倍でしょうか。そのうち検証するとして、とりあえず片付けて委託に流しましょうか。


 オニオンバフスープを11000。ランプで作ったジャーキーを850。ローストビーフは……完全に嗜好品レベルでしょうか? 1000にしましょう。ステーキは2400で。


 よし、お昼ご飯にしましょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
振動感知は蜘蛛系キャラもありそうだな。 植物系キャラは喰われて部位欠損とかありそう。でも再生するか?
[気になる点] アンガスのリブロースドロップは無かったことになったのかな?
[気になる点] スケさん錬金教えてからカンストするまで早すぎ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ