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29:それぞれの常識

頭の兜がへこんでいる見るからに汚らしい恰好の男が屋敷を歩く。

しかし、汚らしい恰好なのは男だけではない、薄汚れた黒尽くめの男もいるし娼婦のような女もいる。


ある扉の前で男は居住まいを正し、ノックをする。


「おはいり」


返事の後一呼吸待ち、挨拶と共に扉を開ける。

部屋に入り、主人の言葉を待つ。


「で?」

「勇者が来ました」


街道での一件と、その後の動向を伝える。


「カッカッカ! 回復魔法まで掛けてくれたのかい」

「まともに生きろと言われてしまいました」

「ヒャッヒャッヒャ! まともに生きろかい!?」


ひとしきり笑った後、黙り込む。


「…………居るかい?」

「……はい」

「使えそうなのを見繕って、懐に送り込みな」

「……はい」

「ファムも呼んでおきな」

「……はい」



………………………………………………



いい買い物をした。

腕に当たる大きくて柔らかい胸を堪能しながら歩く。


「……早く宿に行きたいな。どこかいいところ知ってる?」

「はい、ご主人様。近くによい宿があります」

「僕のことは。ユウキと呼んでいいよ」

「はい、ユウキ様」


しっぽりと楽しんだ。


「そうだ、奴隷から開放してあげよう」

体の相性がバッチリだったし、これでもうメロメロだよね!

「……有難う御座います」

あれ? 照れてるのかな?


数日、しっぽりと楽しんだ



………………………………………………



「以上になります」

「よく今まで、生きてられたねえ」

「まったくです。面白い事に娼婦を抱いた事が無いそうです」

「カッ! 命ごと買ってから抵抗できない娘を犯すことに喜びを感じる変態かい」

「事の後に奴隷開放をして恩を売るようです。本人に自覚は無いようですが、自由と平等がどうとか言い出すそうです」

「ケッ! 人格障害かい」

「本人は大真面目ですが」


嗤う。

誘い込んだ宿には勇者意外に客は居ず。食事に睡眠薬を混ぜれば簡単に寝てしまい。

水を向けると、自分のスキルも住処も全て歌い出すという。


「いつでも処理できますが、どうしますか?」

「今、住処に人を送って調べさせている。貴族を名乗っているからね、いなくなって探しにこられても困る」

「密かに護衛もつけずに一人で行動させているところを見れば、いつ死んでもいい便利な捨て駒に見えますが」

「そうだろうねえ、ちょっと運が良かったキチガイ坊やだね」

「では」

「待ちな、扱いを間違えると大変なことになるからね。来たね」


奇妙なシルエットが立っている。


「ボクが、メロメロにするね」


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