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虚構世界の弓使い  作者: 釜飯より生まれし男
3/17

ぼっちとゲテモノ

瀬奈ちゃんは某小説の某弓兵がモデルです。

次の日は学校は休みだったので、瀬奈は朝食を食べると早速ゲームを始めた。


(昨日はろくに街を見れなかったから今日は観光メインにしよう)


そう思った瀬奈は街をぶらつくことにした。

発売2日目とはいえすでにNPCだけではなくプレイヤーが経営する店もちらほら見られる。

そういった店はだいたい素材交換所とか武器屋なのだが、物好きなプレイヤーはさっそく飲食店を開いたりしている。

そんな中瀬奈はある店を見つけた。


『触手焼き屋〜タコっぽいよ!〜』


どう見てもゲテモノの類である。

実際その店は他のプレイヤーが経営する店と違って閑古鳥が鳴いていた。

店主と思われる人物も現在進行形で「やっちまった」という顔をしている。

周りに誰もいなく1人…………終身名誉ぼっちである瀬奈は察した。

彼もまたぼっちなのだと。

ともに遊ぶ友人もなく、魔物ともうまく戦えなかったので飲食店を開いたのだ。

そして見事爆死したのだと。


(…………よし!)


瀬奈はその店へ向かう。

たとえあの店が潰れても、一回は売れたという結果があれば多少はマシだろうと、自身もぼっちのクセにかなり偉そうな考えで瀬奈は店主に話しかける。


そんな考えだったからだろうか。

瀬奈は忘れていた。


「あの、えと、その、えーと、ひひひひひひとつくだ…………さい」


自分が極度のあがり症であることを。

瀬奈の声はどんどん小さくなっていきおそらく店主に聞こえたのは「ひひひひひ」までであろう。


しかしそこは客0人とはいえ店主。

すぐに彼女が何を言いたいか察した。


「お嬢ちゃん、触手焼き一個買うのかい?」


「あ、その、はい!」


反射的に顔を上げた瀬奈はここで初めてまともに店主の顔を見た。

そして納得した。

なぜこの店が全く売れてないのかを。

店主の顔はだれがどう見ても悪人顔だった。

例えるなら保育園の園長をやってるのにそうは見えなくて周りから散々それをネタにからかわれ、ちょ怯えられるような。


「お待ちどうさま!」


呆然としていた瀬奈の耳に店主の声が入ってくる。


慌てて触手焼きを受け取りソレを見る。


──────たこ焼きに見えなくもないその生地から紫の触手が飛び出てたまにぴくぴくと動いている。


一瞬買ったことを後悔する瀬奈だが今さら悔やんでも仕方がないと思い切ってソレを一口で頬張った。


(…………………………あれ?悪くない、むしろ結構美味しいかも⁉︎)


見た目こそひどく少し特徴的な匂いがしたがいざ食べてみるとたこ焼き同じくらい、いやむしろたこ焼きよりも美味しいのである。


「ど、どうかなお嬢ちゃん?美味しいかい?」


「あ!えと、あーと、えーと、おおおおいしい…です」


よかった、そんな顔で息を吐く店主。

瀬奈はなけなしの勇気を振り絞って彼に声をかけた。


「あの、その、また…………き…ます」


瀬奈にはもう限界だった。あがり症である瀬奈にはこれ以上の会話は緊張でおかしくなりそうだった。

そもそも両親以外の他人と話すこと自体久しぶりだったのである。

コンビニに行くことがあっても、頷くか首を横に振れば大抵なんとかなったのである。

そういうわけで瀬奈は全速力で逃げ出した。

途中何人ものプレイヤーとすれ違ったがもともとAGIが高く俊足Cを持っている彼女を捉えられるプレイヤーはそこにはいなかった。

そして数十分後…………



「ここどこーーー⁉︎」


瀬奈は再び迷子になっていた。

次回から彼女が一気に強くなります。

瀬奈が強くなっていく描写は詳しく載せるつもりはありません。

だってめんどく(ry

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