第七話 結成③
お久ぶりです。リアルの都合がだいぶ落ち着いてきたのでまた書いていきたいと思います。
入学してから、二日目の学校。クラスメイトと少し話したり、慣れない授業に戸惑うも俺の高校デビューは順調だった。放課後までは・・・・。
ーーー放課後ーーー
「行くわよ!そーま!東雲さん!」
ホームルームが終わるなり、高坂は俺と東雲さんに声をかけてきた。
「行くってどこにだよ?」
そこで条件とやらを言われるのかな?いやー行きたくない・・・。
「フッフフ!それは行ってからのお楽しみというやつよ!」
高坂が悪い顔をする。こいつ、普通にしてれば可愛いのになぁ~。
「ふふ、なら楽しみにしておくわね、高坂さん」
ほら!これだよ!世界中東雲さんになれば戦争なんて起こらないと思う!
「じゃあさっそくいくわよ!」
こうして、俺たちは教室を後にした。
「にしても東雲さんありがとね!実は三人いないと認めてもらえないのよねー」
「え?えぇ、認めてもらう?」
「うん、パ・・・お父さんがうるさくって」
「え?え?なんの話?高坂さん?」
俺の前でクラスの人気ナンバー1、2が女子トークをしてらっしゃる。これ俺いらなくない?帰っていいかな?
「着けばわかるわよ!そんなことより東雲さん、あおいって呼んでもいい?」
「ええ、いいわよ。」
「やった!じゃあ私のことはあかねって読んでね!」
「え、えぇ、わかったわ」
若干、東雲さんが困った顔をしている気がするのは気のせいかな?にしても、名前呼びかー。俺は藍花と真白くらいしか名前で呼ばないなー。いつの日か俺も東雲さんのこと名前で呼んでみたいものだぜ・・・。
「ついたわ!」
「え?ここって・・・」
俺たちが連れてこられたのは理事長室だった。
「入るわよ!」
「「え?え?」」
突然の理事長室侵入に動揺を隠せない俺と東雲さん。なんで俺らが理事長室に!?
「しつれいしまーす!ぱ・・・、お父さん、約束通り友達を二人連れてきたわ!」
「「え?え?」」
高坂のやつ、理事長のこと今お父さんって・・・!?
「こうさ・・・、あかねさん?今理事長のことお父さんって?」
お、おぉ!ナイス質問東雲さん!
「うん?そうだよ?」
当たり前のように高坂は答える。まじかよ・・・。まるでラノベのヒロインみたいじゃないか!高坂にそんな設定があったなんて!?
「私がこの学校の理事長で、緋音の父の高坂赤間だ。君たち、こんな変な趣味の娘と仲良くしてくれてありがとう。」
変な趣味?あーオタク的な趣味のことか・・・。確かに頭硬そうな人だし、高坂も大変だなー。
「あかねさんの友達で、E組の委員長の東雲碧衣です。変な趣味とは?」
「あぁ、よくわからないがアニ「お父さん!!わ、私が言うから!!」
理事長のセリフを遮る高坂。実の親にオタクだと言われるのはやっぱり来るものがあるよな・・・。俺も押入れに隠してある抱き枕を発掘された時は家出を本気で考えたなぁ・・・。おっと、俺も自己紹介をしなきゃ。
「おにゃじくE組のいいんちょの神崎蒼馬でしゅ・・・」
ぐあぁ!?噛んだよ噛んじゃったよ!?いつも大切な時に噛んじゃうんだよな・・・。
「東雲君と神崎君だね。それにしても緋音、よく人を集められたじゃないか。中学の時は人を集めらずここでギブアップしていたというのに。あと学校では理事長と呼びなさい」
「わかったわ!おと・・・、理事長!私も華のJKになったことにより、進化を遂げたのよ!」
人を集める?なんのことだ?どうやら東雲さんも話についてけないようで頭に?を浮かべている。
「まさか条件をクリアするとは思ってもいなかったが、約束は約束だ。新たな部活を作ることを許可しよう」
「「部活!?」」
「やったわ!」
驚きでポカーンとする東雲さんと、喜びでピョンピョン跳ねる高坂。
なんだろう、俺は今すごく面倒なことに巻き込まれている気がする。
まだ二日目なんだけどなぁ・・・。俺の高校デビューは〝順調に行く„というわけには行かないようだ・・・。