第五話 結成①
「はぁー」
学校に行きたくない・・・。入学してから二日目の学校にして、もう登校したくない。なぜだと思う?
そう、それは高坂緋音の陰謀により、クラスの連中に俺がオタクだとバレている恐れがあるからだ!初日はうまくいったんだ。昨日の感じだと確実にオタクだとはバレてないはず!あれ?そうだよね!?
「ちょっと、そーまー。いつまで玄関で突っ立ってるの?流石の藍花でも玄関でブツブツ言ってる兄はどうかと思うよ?」
いや、確かに玄関で10分間独り言を言ってたけど、酷くないか?ただ俺は学校に行きたくないだけなのに・・・。
「待ってくれ藍花、お兄ちゃんは学校に行きたくないだけなんだ!」
「そんなのいつものことでしょ?、ほら邪魔だから行った行った」
あ、確かに。俺が学校行きたくないなんていつものことじゃん!ナイスだぜ、藍花!流石我が妹だぜ!
「ありがと、藍花!なんか学校行く気出たよ!では行ってまいる」
「はいはい、全くそーまは藍花がいないとダメダメだなー。」
本当にその通りだなー。なんて思ってる場合じゃなかった!
「いってらっしゃーい、そーま」
藍花に見送られ、玄関をでる俺の足取りはいつもより軽かった気がした。
ーーー通学路ーーー
少し歩くと昨日高坂と会った(ぶつかった?)角に着いた。もしここがフィクションの世界なら、今日もこの角を曲がった先にはトラブルがあるんだろう。まあ、ここはリアルですし、そんなラブコメの主人公のような展開を期待するだけ野暮だろう。そんな中二病的な妄想をしながら再び歩き出す。
「・・・・・」
ちょっと期待して曲がってみたがやっぱり何もなかったようだ。
「ふぅ、やっぱりな」
「甘いわね!後ろよ!」
「!!!????」
後ろから例の女の声がした。急いで振り返ると、どやどやのどや!みたいな顔をした高坂がいた。
「おはよ、そーま。私に後ろを取られるなんてまだまだね?」
「まじで、びっくりしたぞ?それに名前・・・」
「え?あー、私基本仲良くしたい人のことは下の名前で呼ぶことにしてるの。って今はそんなことはどうでもいいのよ」
・・・俺を名前で呼ばのは家族と真白だけだから、びっくりするだろ・・・。昨日は俺の勘違いかと思ったけど、どうやら勘違いではなかったらしい。
「昨日言ってた条件ってやつ!考えてきたわ!」
・・・忘れて欲しかったな。にしても高坂のやつ朝からテンション高すぎだろ・・・。
「お、おぅ。で、条件ってのはなんなんだ?」
「ふふふ、それは準備が整い次第教えるわ!ということで私はその準備のために学校へいくわ!」
じゃあ、整ってから言えばよかろうなのに。忙しいやつだな・・・。
「また学校で!そーま!今度は後ろを取られないようにね」
そういうと高坂はピューンと学校へ向かってしまった。
「あいつ、俺にこのことを伝えるために角で待っていたのか?」
「・・・・・」
いや、きっとたまたまだろう。そうだ、そうに違いない・・・。
「・・・・・」
俺も学校行くか・・・。
軽かった俺の足取りはまた、重たくなっていくのだった・・・。
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テストがあるのに……書いちゃいますね(笑)
やっとキャラ紹介みたいなのが終わって、書きたいことが書けるようになっきました。
誤字などございましたらご指摘ください。