第三話 放課後②
リアルの都合で全く更新できませんでした!すみません。ペースは遅れますがまだまだ連載続けていきたいと思っておりますので、気長に待っていてください。
俺はいつもの本屋へ吸い込まれるように入って行った。やっぱりここは落ち着くなー。さて、この〇バの9巻は・・・。
「店員さん、この〇バの9巻はどこ?」
レジのほうで聞き覚えのある声がした。まさか・・・あいつか?
「ごめんねー、お嬢ちゃん。ついさっきのお客さんで最後なんだよー」
「え、えー!?楽しみにしてたのに・・・」
やっぱりかー、聞いたことがある声だと思ったら高坂だったか・・・。
つか、9巻ないのかよ・・・。ちょっと遠いけど別の本屋いくか。
「はぁー、どうしよ。私9巻楽しみにしてたんだけどな・・・。再入荷をまつしかないわね」
なん・・・だと・・・!?高坂のやつ、あそこの本屋にいかないのか・・・?確か高坂は西中出身だったはず。だから、もう一つの本屋を知らないのか・・・。同じラノベを求める同士としては教えてやりたいが・・・、クラスのやつには俺がオタクだとばれるわけには・・・。
「あなた、神崎くんよね?」
「え、あひゃい!?」
うお!ビックリした!いきなり話かけられたから変な声でちゃったよ・・・。
「神崎くんよね?あなたもこの〇バの9巻を探してるの?残念だけど売り切れらしいわよ?」
こ、この女エスパーかよ・・・。正直関わりたくないけど、悪いやつじゃなっさそうだしなー。
「そ、そうなのか。それはざ、残念だなー。じゃ、俺は少し遠くの本屋に行ってみるかな。高坂さんは?」
よし、ちゃんと言えた。噛んだのはノーカンでお願いします・・・。
「え!?本屋さん他にもあるの!?私もいくわ!神崎くん、案内して頂戴!」
「お、おう。いいぞ?ただし条件を呑んでもらおうか!俺がオタクだと学校の連中に話さないこと。これを呑んだら高坂さんを案内してあげるよ。」
よし、我ながら完璧な作戦だぜ!これなら、オタクだとばれないし、高坂に教えることもできる!
「そうねーこっちの条件も呑んでくれたらお願いしたいわ!」
高坂はニヤっと悪い笑顔で言ってきた。
「条件とは・・・?」
嫌な予感しかしない・・・。思い返してみれば高坂は頭のおかしい行動しかしないようなやつだった・・・。だけど、ここは呑むしかないよな・・・。
「それは後でいうわ!今はこの〇バよ!行くわよ神埼くん!」
そういうと、俺の手を強く引っ張ると競歩のようなスピードで歩きだした。こいつ、本屋の場所知らないくせに俺をどこに連れて行くつもりなんだ・・・。
「お、おい。引っ張るなって・・・。それに高坂さん場所知らないでしょ?」
高坂はきょとんとして、足を止める。
「あ、そうだったわ・・・。早く案内して神崎くん!」
理不尽だ・・・。勝手に先に行ったくせに・・・。まぁいいか。
「へいへい、こっちだよ」
俺の案内のもと、俺と高坂はこの〇バ9巻を求め本屋へと旅立った・・・・。
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「よし、着いたな」
「神崎くん、やったわね!いざ、9巻を求めて突入よ!」
高坂はズカズカと本屋に入っていった。そして新刊コーナーへと歩んだ。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「ないわね・・・」
「ないな・・・・」
新刊コーナーのどこをどう見てみても9巻はなかった。
「店員さーん、この〇バの9巻ありませんかー?」
流石高坂、店員にためらいもなく聞くあたりすごいと思う。俺なんか話しかけるのに大分時間がかかる・・・。ファミレスで注文するときも緊張するあれだ。
「み、みらのふうでゅりあひとつ・・・」
これでもちゃんと言えてるほうだ。ひどい時は店員に「えっ!?」って言われてしまうことも・・・。
やっぱコミュ力大切ですね!良い子のみんなはこういう大人になっちゃいけないよ!?
「すみません、在庫が切れてしまいまして・・・」
「だってよ、神崎くん。これからどうしましょう?」
・・・こんなことなら予約しておくんだったな・・・。だが、こんなことで諦めるわけにはいかない!
「俺は電車使って意地でも9巻を買いにいくけど、高坂さんは?」
また、高坂がニヤっと悪い笑顔をした。
「そんなの行くに決まってるじゃない!ここまで来たんだもの、なんとしてでも手に入れてやるわ!」
「そういうと思ったよ!よし、まずは隣の市だ。券の貯蔵は十分か!?」
俺と高坂は駅へと向かった・・・。
ーー電車ーー
「神崎くんってオタクじゃないと思ってたわ」
突然高坂は言ってきた。俺のデビューは完璧だったということか!ありがと、真白!
「俺もこんなオープンなオタクがいるとは思わなかったよ・・・、ハ〇ヒのくだりは反応しそうになったしな」
「いやー、照れるわね。あの自己紹介一度やってもたかったのよ!オタクなら一度は思うはずよ!」
「確かに思うけども!実際にやるやついないから・・・、あと高坂さん朝ぶつかってきただろ!?」
あれは痛かった・・・痛かったぞーー!!!と最終形態になるようなノリで言ってみる。
「あーあれね。あれはちょっとやりすぎたと、自分でも思ったわ」
「ちょっとじゃないだろ・・・、結構びびったんだぞ?」
「ほら、少女マンガでよくあるじゃない?入学式の朝に主人公とぶつかってー恋に落ちてーみたいな?まぁ結果はお察しの通りだったけどね」
「悪かったなぶつかったのが俺で・・・。」
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ではまた